2007年02月22日
この病気にこの名医Part3
【第11回】名科の検査と連携で判断
ぶどう膜炎(3)
目のぶどう膜に炎症が起こるぶどう膜炎は、原因を感染症と非感染症の2つに大別できる。感染性に入るのは各種ヘルペスウイルス感染、風疹(ふうしん)、梅毒、結核、エイズなど数多い。一方、非感染性にはベーチェット病、サルコイドーシス、原田病などのほか、糖尿病の合併症として出てくることもある。
ぶどう膜炎の治療・研究で知られる東京医科大学病院(東京都新宿区)眼科の臼井正彦主任教授をして「診察はなかなか難しい場合がある」という。「ぶどう膜炎は内科的要素が強い病気なのです。的確に診断をつけるには多くの知識と経験、そして症状を正しくとらえ、総合的に判断する必要があります」。
患者は「目がかすむ」「まぶしい」「充血」「飛蚊症(ひぶん)症」などの症状を訴えて受診する。それに対して検査は「血液検査」「尿検査」「皮内検査」「眼内液・髄(ずい)液検査」「画像検査」「各科の検査と連携」が行われる。
◎血液検査 末梢(まっしょう)血検査、生化学検査、血清・免疫学的検査と広く行われ、徹底分析される。「ぶどう膜炎を起こす病気によって、検査項目結果が微妙に違います。例えば、白血球数をみると、一般的に全身感染症、ベーチェット病、成人T細胞白血病で増加し、ウイルス感染やHIVで減少します。また、免疫グロブリンの測定は通常、血清たんぱく分画に異常が認められたときに実施します。サルコイドーシスや関節リウマチでは5つの免疫グロブリンすべてで増加があり、ベーチェット病、原田病ではIgDが増加します」。
◎尿検査 「尿糖」「尿たんぱく」を調べる。尿糖では糖尿病が調べられ、尿たんぱくでは腎尿路の疾患や全身疾患の手掛かりになる。「間質性腎炎によるぶどう膜炎では、尿たんぱくとβ2-ミクログロブリンが増えてきます」。
◎皮内検査 「ツベルクリン反応」「針テスト」「水痘皮内反応」などが行われる。「ツベルクリン反応はベーチェット病、結核性ぶどう膜炎で強陽性となることが多く、サルコイドーシスでは陰性が多い。また、ウイルス疾患の場合にも陰性化することがあります」。
このほか「眼内液・髄液」を調べたり、「光干渉断層計を用いた画像診断」「超音波」「エックス線」「CT」「MRI」などの画像診断を行う。最終的にはそれぞれの疾患の専門診療科で組織診断などを加えて、確定することになる。
【医療ジャーナリスト松井宏夫】
◆ぶどう膜炎の名医
▼吉野町眼科(横浜市南区)中村聡院長
▼信州大学医学部付属病院(長野県松本市)眼科・太田浩一助教授
▼ハルタ眼科(大阪市福島区)春田恭照院長
▼大阪大学医学部付属病院(大阪府吹田市)眼科・大黒伸行助教授
▼近畿大学医学部付属病院(大阪府大阪狭山市)眼科・丸山耕一講師
February 22, 2007 11:34 AM
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