2007年02月21日
この病気にこの名医Part3
【第10回】最も多いサルコイドーシス
ぶどう膜炎(2)
目のぶどう膜(虹彩、毛様体、脈絡膜の総称)に炎症が起こる「ぶどう膜炎」は、炎症の起こる、より細かい部位によって「目がかすむ」「まぶしい」「充血」「飛蚊(ひぶん)症」など、いろいろな症状を出す。「炎症が長く続くと、視力障害が残ったり、白内障や緑内障を起こしたり、最悪のケースでは失明に結び付くので、早期に発見し、的確な治療が重要なのです」と、東京医科大学病院(東京都新宿区)眼科の臼井正彦主任教授は指摘する。
ぶどう膜炎を引き起こす原因は感染症と非感染症があり、非感染症の約30%を占めているのがベーチェット病、サルコイドーシス、原田病で、これを「ぶどう膜炎の3大原因」と呼んでいる。「3大原因疾患の中で、80年代まではベーチェット病が最も多かったのですが、今日ではサルコイドーシスが最も多くなりました」。
◎サルコイドーシス ラテン語で「肉の塊ができる病気」という意味で、実際「細胞肉芽腫」が全身のあらゆる臓器にできる病気。細胞肉芽腫は良性で、より頻度の高い臓器は肺のリンパ腺、目、皮膚など。「ぶどう膜炎が先に発見され、その原因を調べてサルコイドーシスと分かることがとても多いのです。サルコイドーシスは免疫異常によって起こる疾患で5年以内に点眼などの治療によって治るケースもあります」。逆に悪化すると、目では緑内障を起こしたり、視力障害が残ることもある。
◎ベーチェット病 イスタンブール大学皮膚科のベーチェット教授が初めて報告したので、この名がついた。原因不明の炎症性慢性疾患で、「外陰部の潰瘍(かいよう)」「皮膚症状」「口の中にできる潰瘍」「目の症状(ぶどう膜炎)」の4つを主症状とする。再発を繰り返すと、失明にも結び付きかねない。
◎原田病 日本人を含むアジア系人種に多くみられる自己免疫疾患。色素細胞(メラニン色素)に対して免疫反応を起こす。メラニン色素のある全身の各所に炎症が起きる。発熱・のどの痛みといった風邪のような症状から始まり、「目のかすみ」「急激な視力低下」「頭痛」「耳鳴り」「目まい」などの症状が出る。炎症が長く続くと視力障害が残ってしまう。
【医療ジャーナリスト松井宏夫】
◆ぶどう膜炎の名医
▼東京医科大学病院(東京都新宿区)眼科・臼井正彦主任教授、後藤浩教授
▼東京女子医科大学病院(東京都新宿区)眼科・島川真知子講師
▼杏林大学医学部付属病院(東京都三鷹市)アイセンター・岡田アナベルあやめ助教授
▼横浜市立大学付属病院(横浜市金沢区)眼科・水木信久教授
February 21, 2007 08:10 AM
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