2007年02月20日
この病気にこの名医Part3
【第9回】日本人に多く両目に充血起きる
ぶどう膜炎(1)
「目がかすむ」「まぶしい」「視力の低下」「飛蚊(ひぶん)症(目の前を蚊や糸くずが飛んでいるように見える症状)」「明るい場所での目の痛み」「充血」などの症状を訴え、患者は眼科を受診する。
詳しい問診と眼科的諸検査を行うと、「ぶどう膜炎」と診断されるケースが出てくる。「患者さんが訴えられる症状の1つに充血があります。ぶどう膜炎の充血の場合は、黒目の周囲の充血なのです」と、他の眼疾患との症状の違いを具体的に話すのは、東京医科大学病院(東京・新宿区)眼科の臼井正彦主任教授。ぶどう膜炎の治療・研究の第1人者である。
ぶどう膜炎とは、ぶどう膜に起きる炎症。「ぶどう膜は血管膜ともいわれるほど血液が豊富な部位です。そこに炎症が起こるので、周囲の網膜に炎症が波及して視力低下を。また、眼球の形を保つ硝子体に炎症が波及すると、透明部分が濁って目のかすみになるのです。角膜と水晶体の間にある房水に満たされている前房(ぜんぼう)に炎症が起こると、まぶしさになります」。
このぶどう膜炎を、最近は「内眼炎」と呼ぶようになった。国際ぶどう膜炎研究会(IUSG)が提唱したことによる。「広義のぶどう膜には、硝子体炎や網膜炎など、ぶどう膜以外の眼内組織における炎症が従来から含まれていた点を考慮したのです」。
日本人に多い病気で、白人よりもかなり多く、ぶどう膜炎の種類も多い。そして、一般的にはどちらか一方の目ではなく、両目に起こる。
「感染症と非感染症に大別できます」。
非感染症でぶどう膜炎の30%をも占めているのは、ぶどう膜炎の3大原因といわれている「ベーチェット病」「サルコイドーシス」「原田病」。膠原(こうげん)病・自己免疫疾患である。
感染症としては各種ヘルペスウイルス感染、風疹(ふうしん)、麻疹、梅毒、結核、そして「エイズもぶどう膜炎から発見されることも多いのです」という事実もある。
◆ぶどう膜 ぶどう膜は虹彩、毛様体、脈絡膜の総称。虹彩はカメラに例えると絞りにあたる。毛様体は水晶体の厚みを調節して焦点を合わせる筋肉で、目の血液の房水も産生。脈絡膜はフィルムにあたる網膜に酵素・栄養を供給する。
【医療ジャーナリスト松井宏夫】
◆ぶどう膜炎の名医
▼北海道大学病院(札幌市北区)眼科・大野重昭教授
▼さいたま赤十字病院(さいたま市中央区)眼科・川島秀俊部長
▼東京医科歯科大学医学部付属病院(東京都文京区)眼科・望月学教授
▼東京大学医学部付属病院(東京都文京区)眼科・藤野雄次郎非常勤講師、川島秀俊非常勤講師
February 20, 2007 08:47 AM
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