健康連載ブログ

2006年12月06日

予防歯科最新情報

【第58回】信頼できるかかかりつけ医を

 「予防の大切さをもっと積極的にアピールしよう」「患者さんと丁寧にコミュニケーションをとり、歯科医や歯科衛生士がパートナーとして口腔(こうくう)の健康を守ることで予防の意義を浸透させよう」。11月18、19日の2日間、予防中心の歯科医療を展開している歯科医の集まりである日本ヘルスケア歯科研究会(会員5166人)による「日本ヘルスケアミーティング2006」という学会が都内で開かれた。歯科医療の軸足が治療から予防へと転換していく中、今後の予防歯科について活発な議論がなされた。

 同会の杉山精一医師はこう解説する。「歯の病気は悪化しなければ自覚症状が出ません。でも歯が悪くなってからの治療は病気を治しているというよりは、病気のために生じた問題点を手直ししているにすぎません。悪くなるたびに治療を繰り返すことはリスクが大きい。痛くないときから定期検診に来てもらえれば、歯を守るのは難しいことではありません」。

 虫歯や歯周病は口の中のプラーク(細菌の塊)によって起こる。そして虫歯がひどくなるかどうかは生活習慣や体質によって決まる。医療側が患者とコミュニケーションをとり、検査のデータから虫歯の起きる原因を突き止め、生活習慣や体の弱点を改善するためのアドバイスを行ってくれれば安心だ。

 逆に、かかりつけ歯科医を持たず、異なる治療方針の歯科医院を転々していけば、無計画な治療で無秩序な歯科材料が口の中に入り、年を追うごとに歯への負担が増し、再発しやすくなる。歯を失うリスクは加速度的に高まっていく。

 歯科医療をあらゆる角度から解説した「新版歯科 本音の治療がわかる本」の著者の1人、秋元秀俊氏も「リスク管理の態勢を整えたかかりつけ歯科医に出会うことが大事」と指摘する。「長期的にあなたの歯を守るお手伝いをします」と言ってくれる歯科医、歯科衛生士を探そう。そういった歯科医院は患者とコミュニケーションするための時間や空間を必ず用意し、話を聞いてくれるし、歯を守るための専門情報も提供してくれる。

 【ジャーナリスト月崎時央】

 ◆「新版歯科 本音の治療がわかる本」(熊谷崇・秋元秀俊共著、法研刊) 予防についての解説のほか、歯科の治療法などを決断するときに患者が知っておいたほうがいい知識が詰まった1冊。

December 6, 2006 08:54 AM

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