健康連載ブログ

2006年11月29日

予防歯科最新情報

【第51回】生活や趣味に合わせた矯正

 「では、鏡を見ながら自分で外す練習をしてみましょう」。T子さん(21)は両手で歯列にはめたプラスチックの透明なマウスピースをそっと外し、再びつけると満足そうにほほ笑んだ。この透明のマウスピースはインビザラインという矯正法で使うアライナーと呼ばれる装置だ。「歯並びは良くしたいけれど、矯正歯科装置のワイヤには抵抗がある」というT子さんが歯科医から紹介されたのが、のぶしま矯正歯科(埼玉県蕨市)。この日初めてアライナーを装着した。

 インビザラインは、歯科医院で取った歯型を米国の専門施設に送り、コンピューターで画像処理を行う。それを基に治療開始から終了まで、プロセスごとに20~60個のオーダーメードの治療用マウスピースを作り、通院しながら順番に付け替えていく。特徴は、透明で目立たず、自分で取り外しがきくこと。食事の時と歯磨きの時以外はつけたままで過ごす。「この装置で治せるのは比較的簡単な不正咬合(こうごう)です。少し難しい矯正の場合には1年目はワイヤ、2年目からインビザラインという方法もあります」と延島ひろみ医師。

 一般の矯正歯科治療では、ブラケットを歯の表面につけワイヤをそこに通して歯を動かすが、歯の裏側に装置をつける裏側矯正という方法もある。俳優の鈴木亮さん(28)は3年計画で裏側矯正に取り組み、2年目だ。「俳優という仕事柄、矯正装置をつけて舞台に上がるわけにはいかないですが、今後の仕事のためにも歯並びを整えたいと決断しました。最初は少し話しにくかったですが、今はもう慣れました」。

 ボクシングが趣味という会社員のKさん(29)は受け口に悩んで来院した。3年がかりで矯正歯科治療を受けている。かみ合わせが良くなってきたことで物が食べやすくなり、奥歯に力が入り、パンチ力も増した。

 仕事はもちろん、自分らしいライフスタイルや趣味を追求するために歯並びを整えたいというニーズは、高まっている。「矯正には見た目をよくするという目的がありますが、それだけでなく、かみ合わせを整えることで、よくかめる健康な状態になります。その結果、スポーツや楽器演奏、発声などの趣味の部分の可能性が広がることは多い」と延島医師は語る。

 【ジャーナリスト月崎時央】

 ◆えくぼマガジン 矯正に関する基礎知識や治療を受ける患者の立場から矯正歯科治療を紹介するサイト。http//www.ekubo-m.com

November 29, 2006 08:02 AM

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