健康連載ブログ

2006年11月22日

予防歯科最新情報

【第44回】お母さん、医師、衛生士でスクラム

 歯科医院は、適切な治療を患者に提供する場所であると同時に、患者が「自分の口の健康管理について知る教育の場」と話すのは神奈川県海老名市にあるベル歯科医院の鈴木彰医師だ。

 ベル歯科医院は1つの敷地に本館と新館の2棟の建物がある。本館では保険診療中心の治療が行われている。新館の予防センター2階はインプラントのための手術室やCTなどの設備があり、自費で計画的な治療や予防プログラムを受ける人たちのユニットになっている。

 新館1階の予防研修室と呼ばれる部屋では、月に2、3回、地域に向けて予防教室が開かれている。「患者さんが自宅で行う手入れと、プロが行う定期検診や清掃などのケアの2つがないと、歯の健康を維持していけないものです」。早い段階から親子で予防に取り組む意識と技術を提供するためのものだ。

 「マイナス1歳から3歳までの虫歯予防教室」と題して、虫歯感染症についての講義や、簡易式の虫歯原因菌の検査などを、母親や子どもに対して行い、フッ素やキシリトールについての説明や、仕上げ磨きのグループレッスンをする「歯磨き道場」といったプログラムを行っている。託児サービス付きの教室は地域の母親たちに口コミで広がっている。

 また、本館の待合室の壁にはプロジェクターで唾液(だえき)検査の意味をユーモラスに説明するオリジナルのアニメーションを流している。子どもたちが定期検診に来たらシールを渡し、シールがたまったら、ガチャポンができるという楽しみも用意している。

 日本の歯科医療は、これまで乳児は対象にしていなかった。だが実は妊娠中からの母親のケアと意識改革で虫歯は確実に予防できる。「7歳ごろになって虫歯ができてから歯科医院に訪れるのは、後手に回って壊れるのを待っているようなもの」と鈴木医師は指摘する。「虫歯予防はお母さんと歯科医師、歯科衛生士が二人三脚で取り組むことです」と、親子ができるだけ早く予防システムに乗ることで、生涯にわたって確実で無駄のない虫歯予防ができると強調する。

 【ジャーナリスト月崎時央】

 ◆フッ素塗布 フッ素は歯を強くする効果があるため、フッ素入り歯磨きの使用と、歯科医院でのフッ素塗布が有効。フッ素塗布が特に必要なのは、歯が生えたり生え替わったりする1、2、3、6、7、12歳ごろといわれる。

November 22, 2006 10:08 AM

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