健康連載ブログ

2006年11月13日

予防歯科最新情報

【第36回】「顔の脱力」で歯の寿命のばす

 「昼間、仕事に夢中になると奥歯をかみしめたり、舌を上あごに吸い付けたりしていませんか?」。笠島歯科室(東京都豊島区)の笠島生也医師は、患者によくこんな質問をする。虫歯や歯周病の原因には、細菌の問題があると考えられているが、日常生活の中の「歯ぎしり」や「歯の食いしばり」も歯や歯茎に大きなダメージを与えるものだからだ。

 歯ぎしりやかみしめによって次のような問題が起こる危険性があるという。

 (1)歯の障害(摩耗、屈折、歯がしみる、かんだときに痛い)
 (2)歯茎の障害(歯肉炎、歯周病)
 (3)顎(がく)関節への障害(顎関節痛、開口障害)
 (4)全身への障害(顔面痛、頭痛、腕のしびれ、腰痛)
 (5)その他(舌痛症、むち打ち症状、倦怠=けんたい=感など)

 笠島医師は「顔の筋肉の力を抜くことできるようになることが大事です」として、次のようにアドバイスする。

 (1)肩を上下させて力を抜く
 (2)唇はそっと閉じる
 (3)あごの力を抜く
 (4)上下の歯を意識して少し離す
 (5)そのままの状態で仕事に戻る

 このことを1日に何度も練習すると、あごの関節と筋肉がリラックスする感じがつかめてくる。「小さなことのようにみえるかもしれませんが、体に悪い癖は早めに意識して直すことで、歯の寿命も延びます」。

 ビジネスマンでも、パソコンのキーボードをたたいている時、発言のない会議中など、つい無意識に歯を食いしばっている人も多いはずだ。重いものを持ったりするときには、歯に力を入れるのは当然だが、それがついつい癖になってしまうと、いつでも力を入れている状態が当たり前となり、これが続けば歯のダメージも大きい。

 初めのうちは口元も半開きにするといいが、人前では難しいので唇は合わせていてもOK。ともかく上下の歯の間を離す。顔の脱力を練習するためには、普段よく使うペンや身近なものを自分で合図と決め、それを見たら脱力という暗示をかけるのもいいという。

 【ジャーナリスト月崎時央】

 ◆顎関節痛 姿勢、歯並び、ほおづえなどの癖、歯ぎしりなどのほか、ストレスによって起こることもある。

November 13, 2006 08:51 AM

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