健康連載ブログ

2006年11月11日

予防歯科最新情報

【第34回】負担が少ない義歯テレスコープ

 歯を抜いた場合には、残った歯にバネをかけて取り外し式の「入れ歯」を作る方法が一般的だ。しかし、健康な歯にバネをかけて揺すってしまうために、歯に負担が大きく、将来、歯を失いやすい。また、入れ歯自体が動いて食事がしにくいという欠点がある。

 あごの骨にチタンという金属の土台を埋め込み、そこに歯を装着するインプラントという治療も普及してきてはいるが、外科手術を伴う点で抵抗を感じる人も少なくない。

 太田歯科医院(東京都豊島区)の太田裕明医師が専門に取り組んでいるのが、テレスコープシステムと呼ばれるドイツ式の特殊な義歯だ。バネの代わりに残っている歯に金属の冠を接着剤で取り付け、その上にぴったり合うように白い歯の形をした義歯をかぶせる方法だ。ぐらぐらと動かず、入れ歯だと他人に気付かれにくい方法だ。

 「しっかりしたかみ心地があり、自分の歯がぐらぐらしていても、ほとんど歯を抜かずに治療ができます」と太田医師はその利点を説明する。

 テレスコープは自分で取り外しができるが、かんぬきのような特殊な装置で動かないように固定するものもあり、5種類ほどの中から患者に合ったものを選ぶという。日本で専門的にテレスコープシステムを取り扱っている歯科医院は少なく、誤った評価を受けている場合が多いという。

 「確かに歯を削ることはできるだけ避けたい。しかし削らずに他の方法を用いるより、削った方が残っている歯の寿命を延ばすことができる場合が多くあります。また取り外しがきくので、将来の歯の治療の際、作り直しをしなくてもすむこともメリットです」と説明する。

 失われた歯の機能を再建するときには、年齢、見た目、残された歯と歯茎の状態、かみ合わせ、唾液(だえき)の量、歯周病のリスクのほか治療費など、さまざまな点をじっくり検討しながら、どの治療法を選択するか考える必要がある。そういった相談にじっくり応じてくれる歯科医院を選ぶことが大切だ。

 【ジャーナリスト月崎時央】

 ◆義歯 両隣の歯を削って抜けた歯を補うブリッジや、あごの骨にチタンの土台を埋め込むインプラントなどのほか、顎堤で支える粘膜負担義歯などがある。

November 11, 2006 01:33 PM

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