健康連載ブログ

2006年11月10日

予防歯科最新情報

【第33回】かみ合わせ調整で歯周病治療

 歯医者さんに勧められて、3カ月に1回、歯のクリーニングとフッ素を塗りに歯科医院に通い続けて4年がたつ会社員のYさん(33)。「歯のクリーニングに通うようになってから、朝起きた時の口の中のネバネバした感じもなくなり、歯茎の炎症も治まってきた」と言う。欧州での統計で予防が虫歯を防ぐのに、とても効果的であることは実証されている。

 予防は万全と信じていたYさんなのだが、最近、一番奥の歯が少し揺れるようになり、かむと痛みもあるような気がする。通っていた歯科医院を訪ね、エックス線写真を撮ると「ほかの部分は健康ですが、この歯だけは歯周病で歯の周りの骨が溶けてきていますね」と診断された。「えっ? 歯科医院で歯磨きの仕方も褒められていたし、予防にも通っているのに、どうしてこの歯だけ歯周病が進行してしまっているのだろう」と疑問に思い、知人の紹介で太田歯科医院(東京都豊島区)を訪ねた。

 「歯周病は口の中の細菌が原因と考えているかもしれませんが、かみ合わせという歯にかかる力の問題もあるのです」と太田医師から指摘を受けた。

 太田歯科医院では、患者に通常のクリーニングとフッ素を塗る予防処置だけでなく、必要に応じて歯にかかる力をコントロールする予防も行っている。「まず口の中に歯周病菌がどの程度いるか検査を行い、顕微鏡で自分の歯の周りの細菌も映して見せてもらいました」とYさん。歯石をとったりクリーニングをするだけではなく、徹底的に細菌を減らす治療を受けた。これは最新の方法で、歯の周りの細菌を化学的に除菌する治療法だ。

 「それから、かみ合わせの検査を行ったのですが、昼間には考えていなかったようなあごの位置で夜中にかんでいるらしいことを先生に指摘されました」。歯に無理な力がかかって、周りの骨に負担が大きかったことが、明らかになった。その後、かみ合わせの調整と、歯を約半年間、固定する治療が行われた。「グラグラしていた歯が、半年のうちにだんだんしっかりしてきて元通りかめるように治りました」。Yさんは治療の成果を笑顔で語った。

 【ジャーナリスト月崎時央】

 ◆かみ合わせ 歯並びや骨格、あごの形状、舌の動かし方の癖などの要素で決まる。抜歯をしたり歯周病などで、かむ力のバランスが崩れると支障が出る。

November 10, 2006 11:53 AM

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