健康連載ブログ

2006年11月09日

予防歯科最新情報

【第32回】歯ぎしりで虫歯になる?

 「ちゃんと磨いているのに、前に治療した歯が次々に虫歯になってしまい、どこの歯医者さんに行っても何年たっても治療が終わらない」という深刻な悩みを訴えるのは出版社に勤務するA子さん(48)。虫歯を削って金属などを接着剤でつけた歯は何年かすると、虫歯になる場合が多い。そういった金属の耐用年数は6~7年なのではないかという説さえある。

 一般に、歯ブラシがうまく届かないため、歯につけた金属の表面に食べかすがたまってそこから虫歯になると考えられているが、実は虫歯や歯周病の原因は、細菌の問題だけではなく、歯のかみしめや歯ぎしりなど、力の問題が絡んでいることが多いと指摘するのは、太田歯科医院(東京都豊島区)の太田裕明医師だ。

 「A子さんの場合は、これまでいろいろな歯医者さんにかかって、材質の違う詰め物が1本の歯の中にあったり、歯がブリッジで連結されていたりします。材質の強度が違ったり、力がうまく分散されない状態で、食いしばりなど大きな力が長期的にかかれば、金属と歯の間の接着剤も取れやすくなりますし、歯や歯茎もダメージを受けることになります」。複数の歯科医に無計画にかかったこと自体にも問題があったわけだ。

 A子さんは雑誌の編集者という仕事柄、常に締め切りというストレスを抱えており、ここ数年はこれに親の介護の問題も加わっていた。「そういえば、朝起きると、あごが疲れているのです」というA子さんの答えに太田医師は、歯ぎしりの可能性を指摘し、さらにこう提案した。

 「今後の人生で歯を守るために、咬合(こうごう)調整を含む治療計画はじっくり考える必要がありますが、当面、一番簡単な方法として、寝ているときに歯にはめるプラスチックのマウスピースを作り、睡眠中のかみしめや、歯ぎしりの破壊力から歯と歯茎を守ることにしてはどうですか?」。
 A子さんは、まずマウスピースを作ることにしたのだった。

 【ジャーナリスト月崎時央】

 ◆マウスピース かみ合わせについて知識のある歯科医院で歯型をとってもらい作ることがポイント。プラスチック製で保険費用なら、1セット5000円程度。

November 9, 2006 08:33 AM

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