健康連載ブログ

2006年11月04日

予防歯科最新情報

【第27回】矯正装置もファッション化

 「そろそろクリスマスだから赤と緑にしようかな。順番は2個ずつ赤、緑の順でお願いします」。外資系の車販売会社の営業マンSさんは24歳。選んだのは、歯につける透明の矯正装置(ブラケット)にワイヤを止めるカラーゴムの色の組み合わせだ。

 矯正歯科治療と言えば、歯に銀色の金具だったが、最近は透明な装置を基本にカラフルな付属装置までバリエーションがそろい、メンテナンスのたびにファッション感覚で変える人もいる。

 明るい性格のSさんは「矯正装置は営業マンの僕を印象付けるための大切なツールです。カラフルな装置を歯につけていると、お客さんは絶対に僕のこと忘れませんから。矯正のことで話題が広がることもあります」と話す。

 小学生のころから上あごが大きく発達し、矢野矯正歯科クリニック(東京都渋谷区)に通っていた。あごの発達は身長の伸びと関係するため、中学、高校と経過を観察していた。本格的に治療を決断したのは社会人となった23歳のとき。今はかなり改善されてきているが、当初は歯の間に大きなすき間があり、全体的に口もとが前に飛び出したような顔立ちだった。

 「見た目の問題もそうですが、上下の歯の間が空いているので前歯で物がかみ切れないという機能的な問題もありました」と矢野真人医師。

 社会人になって容姿を整える必要性を感じて、歯列矯正をスタートするビジネスマンも増えている。特に外資系の企業ではきれいな歯並びは、清潔感や誠実さを印象付けるポイントだ。

 矯正歯科治療は一般の歯科医院でも受けられるが、できれば矯正歯科専門医にかかるのが理想だ。矯正歯科専門の開業医は、虫歯の治療や抜歯や入れ歯などは扱わないが、かみ合わせのプロなので、口腔(こうくう)全体をトータルに長期的に診ていくという視点を持っている。矯正装置をつけるため、歯科衛生士による歯のクリーニングにも力を入れる医院が多い。

 「歯をできるだけ削らないこと」が理想の今、Sさんのように子どものころから矯正専門医に通い、歯並びについて相談しながら、定期的に口と歯のサポートをしてもらうのも予防的に見て合理的な選択だろう。

 【ジャーナリスト月崎時央】

 ◆「大人の矯正歯科」(世界文化社刊) 成人してからの歯科矯正について事例が紹介された単行本。専門医のリストもある。

November 4, 2006 09:23 AM

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