健康連載ブログ

2006年11月03日

予防歯科最新情報

【第26回】インプラントは経験豊富な医師に

 オフィスビル聖路加タワーの1階にある馬見塚デンタルクリニック(東京都中央区)は診察台が11台、歯科医師が7人、歯科衛生士が9人という大規模なクリニックだ。予防歯科に力を入れているが、手術室では1日1、2件のインプラントの手術が行われる。この日も夕方から行われるインプラント手術のため、3時台から作業衣に手袋をしたスタッフが手術室の滅菌などの準備作業を行っていた。

 インプラントは、歯を失った人が、あごの骨にチタンという金属でできた人工の歯根を埋め込む療法だ。馬見塚デンタルクリニックでは多数の手術が行われている。

 高価であることや、人工物を埋め込むことへの抵抗感、失敗例もあるのではというイメージもあり、まだまだ手軽に受けられる治療とは言えない印象があるのだが…。「僕はインプラントが最善の治療だとは思わないのです。でも口全体の負担を長い目でトータル考えた時のメリットはどうでしょう」。馬見塚賢一郎医師は、インプラントに対する考え方を長期的な口腔(こうくう)環境の維持という観点から説明する。

 「人が歯を1本失った場合、治療法の選択肢は3つです。従来の方法は、入れ歯を作ってそれをワイヤで両隣の歯に固定するか、ブリッジといって両隣の歯2本に連結した歯列を作ってそれをかぶせるかです。どちらも1本の歯のために隣の歯も削ったり、ワイヤをかけたりし、そこに長期的な負担を掛けることになる。それはいずれ隣の健康な歯にも悪影響を及ぼすことになります。その意味で第3の方法であるインプラントは1本の歯の問題を単独で解決できる唯一の方法です」。

 インプラントの手術は、患者のあごの骨の状態や、歯を失ってからの期間など適応条件がある。「条件を満たす患者さんに、整備された手術室で、経験の豊富な歯科外科医が行えば成功率の高い治療法です」と馬見塚医師。患者も「外科手術を受ける」という慎重な意識を持ち、感染管理などに配慮し、手術室あるいはそれに準じた設備があること、経験豊富な医師が執刀することなどを確認することを勧めている。

 【ジャーナリスト月崎時央】

 ◆インプラントの費用 健康保険が適用されないので1本につき15万~80万円。歯科医院によっても地域によっても差がある。

November 3, 2006 09:23 AM

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