健康連載ブログ

2006年10月31日

予防歯科最新情報

【第23回】歯列矯正に年齢制限なし

 「先生、私、この受け口を治したいです」。旅行関係の会社に長年勤務しているK子さんが、斎藤矯正歯科(千葉県八千代市)を訪れたのは3年前のこと。当時57歳だった。

 K子さんは、下の歯が上の歯よりも前に飛び出ている反対咬合(こうごう)、いわゆる受け口で、特に横から見ると、下あごが前に出ていることを、とても気にしていた。笑うときには必ず手で口を隠すのが長年の癖になっていた。

 歯列矯正は子どものものというイメージを持つ人もいるが、矯正治療に年齢制限はない。斎藤健志医師が診察してみると、K子さんは上下の歯茎のバランスが悪く、顎(がく)関節にも少し問題があった。歯並びを矯正することによって、かみ合わせも歯並びも輪郭も矯正できると斎藤医師は診断した。

 歯列矯正で修正できないほど、かみ合わせの問題が深刻な時には、あごの外科手術が必要となることもある。「中年以降の場合には、将来のためにできるだけ歯を抜きたくないのですが、K子さんの場合、下の前歯1本を抜いて歯列をきれいに整え、かみ合わせを良くすることにしました。これで歯が磨きやすくなるだけでなく、歯に無理な力が加わらなくなることで、結果的に歯全体を守ることになると診断しました」と斎藤医師。

 早速、矯正治療を開始したK子さんだが、1年を経過したところで、ひざの手術をすることになってしまった。このため矯正具のワイヤを歯にはめたまま、通院は1年間ストップした。K子さんは手術後、回復を待って、再び斎藤矯正歯科を訪れ、矯正治療を再開したのだ。

 再開から1年後、3年を要したが、K子さんは60歳で、美しい歯並びと整った口元のライン、そしてきれいな横顔を手に入れた。「この年になると、差し歯や入れ歯になる人もいるのに、私はみんなに歯がきれいねって言われるようになりました。人生がすごく明るくなった。今、自分の身体の中で一番自慢なのはこの歯です」。定年退職した後も、化粧や服装がすっかり若返り、旅行を楽しむ悠々自適の生活を送っている。

 【ジャーナリスト月崎時央】

 ◆反対咬合 上あごに対して下あごが前に出た状態。上下のあごの大きさや位置、骨格がアンバランスな場合と、歯並びに問題がある場合がある。

October 31, 2006 12:32 PM

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