健康連載ブログ

2006年10月11日

予防歯科最新情報

【第4回】40代歯周病の56%が喫煙者

 「3、2、3、3、4…」。歯科衛生士が患者の歯茎に細い針のようなものをつけながら、数字を言い、それをメモしていく。ポケットプローピングと呼ばれる歯周ポケットの検査だ。

 針の先はとがっていないので、少しチクチクした感じはするが、痛くはない。この針を歯と歯茎の間のすき間に差し込むことで、すべての歯の周囲を測定する。これにより、歯周ポケットがどの程度深くなっているか、歯肉の内側から出血があるかなどを確かめることができる。

 バイオフィルムと呼ばれる歯についた酸性のバイ菌の塊が、歯と歯茎のつなぎ目に入り込むと、歯肉に炎症が起こる。歯周ポケットは浅い方がよく、健康な人なら1、2ミリ程度と言われており、歯周病が進むと6、7ミリに深くなる。

 「喫煙者は歯周病の進み方が早く、治療をしても治りが悪い。たばこを吸っている人の歯茎は黒ずんだり、白くごつごつとなっていることが多く、上顎の内側やほおの内側の粘膜は硬く白くなります。これは上皮の角化が進むためです」と指摘するのは杉山歯科医院(千葉県八千代市)の杉山精一医師だ。

 たばこが成人の慢性病の原因となることは今や常識だが、歯科でも喫煙は口腔(こうくう)がんや歯周病の重要な危険因子と考えられている。

 杉山医師も参加している「日本ヘルスケア歯科研究会」の調査によると、40代でひどい歯周病になっている人は、非喫煙者では24%、喫煙者では56%にもなる。喫煙者は同じ年齢の非喫煙者と比べて3・9倍も歯周病になりやすいという結果が出ている。

 特にヘビースモーカーの人は、丁寧に歯磨きをしても歯肉下の見えないところで歯周病が進行してしまう場合がある。

 歯肉の炎症は外から見たのでは分かりにくい。またたばこを吸うと、毛細血管の血流が悪くなり、歯茎からの出血が抑えられるため、異常に気付かないこともある。歯周病が進行すると、そこに膿(うみ)がたまったり、歯の骨が溶けてしまうこともある。たばこは吸っている本人だけでなく、周りで煙を吸う家族などの歯肉にも悪影響を与える。

 【ジャーナリスト月崎時央】

 ◆バイオフィルム 台所の三角コーナーや風呂場の排水溝についたネバネバの細菌の塊と同様のもの。歯に付き、こすり取らない限り、薬では取れない。

October 11, 2006 09:10 AM

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