健康連載ブログ

2006年07月14日

ハイテク医療最前線

【第4回】小腸の検査目的で開発/アールエフ丸山次郎社長

カプセル内視鏡(1)

 長さ約3センチ、直径約1センチのカプセルを薬のように飲み込む。カプセルは蠕動(ぜんどう)運動に従って食道、胃、十二指腸、小腸、大腸へ移動し8時間ほどで体外に排出される。その間、カプセル内にあるカメラは消化管内を撮影し続け、モニター装置にデータを送る。

 これがカプセル内視鏡である。イスラエルの会社(ギブンイメージング社)が世界に先駆けて開発。01年、欧米で医療器具として承認され、すでに26万件以上の使用実績を重ねている。

 国内メーカー(オリンパスメディカルシステムズ、アールエフ)も開発に成功し、臨床治験段階にある。

 8月にも欧州での臨床試験を予定しているカプセル内視鏡(製品名Sayaka=さやか)を開発したアールエフ社(本社・長野市)の丸山次郎社長は、カプセル内視鏡の現状を次のように話す。

 「内視鏡検査は診断や病気の早期発見などで威力を発揮していますが、小腸内を直接検査できないという限界があります。カプセル内視鏡は主に小腸検査を実現するという目的で開発されてきたものです」。

 小腸は7メートルほどあり曲がりくねっているため、内視鏡を差し入れるわけにはいかない。検査が不十分なため小腸疾患の診療は困難なケースも少なくない。特に出血性疾患では出血している個所の判断がつかないことが多い。

 日本では医療器具として厚生労働省の認可が下りていないため、カプセル内視鏡検査が行える医療機関は10施設程度だが、その特長は十分に発揮されている。内視鏡センターを持つNTT東日本病院は04年4月からカプセル内視鏡検査をしている。自主研究の形なので検査するかしないかは担当医の判断になる。

 その内視鏡センターのレポートでは、小腸だけでなく上部消化管(胃・十二指腸)や大腸にも出血源の見当たらないケースでカプセル内視鏡検査を行ったところ「約9割で何らかの小腸病変が発見された」としている。

 また03年にカプセル内視鏡の臨床治験を行った独協医科大学病院でも一番の適応は従来の検査法では出血源が分からない消化管出血と評価している。

 普及はこれからにもかかわらずカプセル内視鏡には、検査だけにとどまらない可能性も期待されている。

 【医学ジャーナリスト小野隆司】

 ◆検査の手順 検査前の準備は従来とほぼ同じ。前日の夜から8~12時間絶食する。記録装置(1・5キロ程度)を体に装着し、カプセル内視鏡は適量の水とともに飲み込む。2時間ほどたてば水分摂取、4時間ほどで軽い食事も可能になる。日常活動もOK。約8時間後に記録装置を外して検査は完了する。

July 14, 2006 10:00 AM

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