健康連載ブログ

2006年06月11日

この病気にこの名医Part2

【第150回】薬服用、担当医と十分に相談/大和徳洲会病院望月高行部長

慢性副鼻腔炎の治療(上)

 慢性副鼻腔(びくう)炎、いわゆる蓄膿(ちくのう)症の治療は大きく分けると「保存療法」と「手術療法」になる。

 早期発見、早期治療を心掛けると、保存療法で十分に対応できる。「慢性副鼻腔炎は抗菌薬の進歩によって、すぐに手術になるのではなく、まずは重症でなければ保存療法で対応します」と、大和徳洲会病院(神奈川県大和市)耳鼻咽喉科の望月高行部長(横浜市立大学医学部非常勤講師)は言う。

 保存療法で、まず行われるのは、鼻腔内の清掃である。副鼻腔が細菌感染やアレルギーなどで粘膜が腫れ、小さな自然口がふさがれ、さらには膿(うみ)がたまっている状態なので、自然口を開くようにする必要があるからだ。「膿や鼻汁を吸引して自然口を確保するのです」。吸引に加えて、生理食塩水できれいに洗い流すことも行われる。

 吸引・洗浄が行われた後は、ステロイド薬と抗生物質を鼻腔のみならず副鼻腔にも噴霧することも行う。この薬の吸入は、局所治療といい、患者の症状を見ながら治療回数を減らしていく。

 ここまでの一連の保存療法と同時に、薬を服用する薬物治療も行われる。薬物治療の中核となっているのはマクロライド系抗菌薬の服用。「マクロライド系抗菌薬には、炎症を抑えることで鼻汁の分泌を抑えます。すると線毛が本来行っていた、外からの侵入物をキャッチして排出する働きが再生されます」。

 ただし、薬の服用がかなり長期(数カ月)に及ぶため、副作用の出ることもある。肝機能異常については、血液検査での数値に問題があれば、服用を中止すれば問題はない。「ただ、最近は成人発症型ぜんそくやアスピリンぜんそく、そのほかにアレルギー性鼻炎などを合併しているケースが多くなっています。この場合は、マクロライド系抗菌薬だけではなく、ぜんそくでは抗アレルギー薬とステロイド薬を併用します」。

 併用する場合は、より副作用には気を付ける必要があり、担当医と十分に話し合いながら治療は進められる。

 【医学ジャーナリスト松井宏夫】

 ◆慢性副鼻腔炎(内視鏡下副鼻腔手術)の名医
 ▼川村耳鼻咽喉科クリニック(大阪市城東区)川村繁樹院長
 ▼大阪医科大学付属病院(大阪府高槻市)耳鼻咽喉科・竹中洋教授
 ▼岩野耳鼻咽喉科サージセンター(大阪府豊中市)岩野正院長
 ▼耳鼻咽喉科サージクリニック 老木医院(大阪府和泉市)老木浩之院長
 ▼南大阪蔦(つた)耳鼻咽喉科(大阪府堺市)蔦佳明院長

June 11, 2006 11:13 AM

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