2006年06月07日
この病気にこの名医Part2
【第146回】様々なテストで方針決定/昭和大学藤が丘リハビリテーション病院筒井広明院長
五十肩の治療(上)
肩関節周囲の痛みやしびれに苦しめられる「五十肩」は、ほっておいても治ると安易に考えず、しっかりと診察を受けるべきである。肩関節周囲の疾患は五十肩のみならず「腱板断裂」や「石灰性腱板炎」などもあるし、それ以外に、ほかの怖い病気の症状が五十肩と思われる肩の痛みとなって出ていることもあるからである。整形外科を受診すると、まずは「問診」から始まる。
◆問診、視診、触診 「問診を行う前に、JOCスコアと問診表に書き込んでもらいます。JOCスコアでは夜間痛や日常生活動作などについてチェックしてもらいます。専門医の方々が評価しやすいものになっていますし、聞き逃しのないような工夫もされています」と、五十肩の治療で有名な昭和大学藤が丘リハビリテーション病院(横浜市青葉区)整形外科の筒井広明院長は言う。視診では全身のゆがみ、肩の形の違いなどを見ると共に、患者の目もしっかり見る。「患者さんと向き合うことで治療が始まります。画像や局所だけを見ていては、けっして患者さんは治せません」。そして、実際に肩に触れて診る。
◆理学所見 「他動運動による診察」「自動抵抗運動による診察」。さらに、症状を誘発させて腱板などの状態を診る「症状誘発テスト」を行う。
◆画像診断 「単純X線撮影」「MRI(磁気共鳴断層撮影)」。「肩が壊れるのは軟部組織なので単純X線では多くの情報は望めません。MRIが一般的で診断率が高い。このほか、撮り方で機能が見える『スカプラ・45X線撮影法』があります。肩関節の機能を診るには不可欠な画像診断です」。
◆機能診断 「運動の範囲」「自動運動の正確性」「運動軸のぶれ」などが調べられる。運動が正確に、運動軸がぶれずにできないと代償運動が生じ、関節に機械的刺激が加わってしまう。患者の体全体を動かして調べる。「ここまでくると病態が見えてきます。五十肩の場合は痛みと可動制限が主な症状です。最終的に症状の出ている所を刺激するテストをして総合的に診断ができ治療方針が決定します」。
【医学ジャーナリスト松井宏夫】
◆五十肩の名医
▼済生会新潟第二病院(新潟市寺地)整形外科・塩崎浩之部長
▼名鉄病院(名古屋市西区)整形外科・杉本勝正部長
▼愛知医科大学病院(愛知県長久手町)整形外科・岩堀祐介助教授
▼信原病院(兵庫県龍野市)整形外科・橋本卓医師
June 7, 2006 09:19 AM
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.nikkansports.com/mt/mt-tb.cgi/5049
