2006年05月22日
この病気にこの名医Part2
【第130回】自臭症には心理テストも/日大歯科病院後藤実助教授
口臭症の治療(上)
口のにおいを病的なまでに気にしてしまう口臭症。その診断は考えられる原因疾患を除外していく「除外診断」になるという。
まずは、なぜ口臭が気になるのか、いつからか、どのようなときにか、など問診からスタート。「患者さんの訴えをしっかりキャッチしなければなりません。それは、原因疾患を発見する道であるとともに、口臭症には他臭症と自臭症がありますが、その診断でもあります」と、日本大学歯科病院(東京・千代田区)口腔(こうくう)診断科の後藤実助教授は言う。
他臭症は他人から口臭を指摘されたケースで、実際に強い口臭がある。自臭症は、周囲の人は気付かないのに、自分は口臭がすると悩むケースである。
◆口腔内診察 問診に次いで行われるのが口の中のにおいの原因チェック。「虫歯」「歯肉からの出血」「歯の根尖(こんせん)の病気」「舌苔(ぜったい)の状態」「鼻・咽喉(いんこう)頭・消化器疾患など」を消去法で診察していく。
◆唾液(だえき)量検査 15分間に出てきた唾液量を測定する。唾液を飲み込まずにコップの中にためる。正常域は30代までは10CC以上、40代は6CC以上、50代以上は4CC以上。「唾液があまりに少ない場合は、唾液を減少させる病気も疑われます。また、感情の起伏の激しいことも分かります」。
◆口腔内pH試験 口腔内が酸性に傾いているか、アルカリ性かをpH(ペーハー)を測る試験紙でチェック。「前日眠れなかったというような人、いわゆる緊張状態にある人は酸性に。アルカリ性になる人は気持ちがリラックス状態にあり、唾液も十分に出ています」。
ここまででにおいの原因の多い人は、それらの原因を取り除き、治療が終了した時点で再検査となる。他臭症やほかの疾患のある人は、この時点で診断がつく。
自臭症の考えられる人は、以下の2つの検査を加えて診断する。
◆口臭測定検査 口臭をセンサーで客観的に測定する機器で、150ppbくらいを超えると口臭が問題になる。が、自臭症の多くは異常値を示さないことが多い。
◆心理テスト 不安・恐怖、情動、社会協調性などを心理テストで読み取る。
【医学ジャーナリスト松井宏夫】
◆口臭症の名医
▼岩手医科大学歯学部付属病院(岩手県盛岡市)歯科口腔外科・石橋寛二教授
▼東北大学歯学部付属病院(仙台市青葉区)予防歯科・岩倉政城助教授
▼東京歯科大学千葉病院(千葉市美浜区)口臭外来・角田正健助教授
▼日本大学歯学部付属歯科病院(東京都千代田区)口腔診断科・後藤実助教授、心療歯科・小池一喜助教授
May 22, 2006 12:35 PM
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