健康連載ブログ

2006年05月13日

この病気にこの名医Part2

【第122回】首の腫れ、眼球の様子を診る/西新宿プラザクリニック出村博院長

バセドー病の治療(上)

 男性より約4・5倍女性に多い甲状腺疾患のバセドー病は、甲状腺機能高進症の1つ。「食べてもやせる」「動悸(どうき)、発汗、手の震え」「目が大きく、突出する」などの症状に気付いたら、内分泌内科を受診する。

 診察は問診、視診、触診から始まる。「症状を聞いて、首の腫れや眼球の様子を診ます。そして、首の甲状腺を触診すると、ほぼこの段階でバセドー病か否かは絞り込めます」と、日本内分泌学会の元理事長で西新宿プラザクリニック(東京・新宿区)の出村博院長(東京女子医大名誉教授)は言う。専門医であればここですでに分かってしまうのである。

 これに脈拍と血圧のチェックを加える。脈拍は1分に100回を超えるほどに増加し、血圧は上と下の差が大きく開いてくる特徴がある。

 次に血液検査。甲状腺に関係する検査項目の「T4(サイロキシン)」「甲状腺刺激ホルモン(TSH)」「TSH受容体抗体」「甲状腺刺激抗体」「放射性ヨード摂取率」を調べる。

 「血液検査での特徴としては、TSHが下がってT4が上昇しています。それは、甲状腺ホルモンのT4濃度がアップすると、脳の下垂体からTSHが分泌されて『抑えるように』指示を出す必要があるからです。そして、TSH受容体抗体が陽性になることが多いのです。多いというのはごくわずかバセドー病であっても陰性の方がいらっしゃるからです」。

 さらに「超音波(エコー)検査」と「CT(コンピューター断層撮影)」を行う。「がんを疑うケースもあるので超音波を行います。これで十分ですが、念のためにCTでも確認します」。

 この結果、バセドー病と診断されると治療に入る。治療には「薬物療法」「放射性ヨード療法」「手術療法」の3つの方法が行われている。

 【医学ジャーナリスト松井宏夫】

 ◆バセドー病の名医
 ▼信州大学医学部付属病院(長野県松本市)加齢総合診療科・橋爪潔志教授
 ▼浜松医科大学付属病院(静岡県浜松市)第2内科・中村浩淑教授
 ▼藤田保健衛生大学病院(愛知県豊明市)内分泌内科・伊藤光泰教授
 ▼関西医科大学付属病院(大阪府守口市)第2内科・西川光重教授

May 13, 2006 10:20 AM

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