2006年05月12日
この病気にこの名医Part2
【第121回】眼球突出が代表的症状/西新宿プラザクリニック出村博院長
バセドー病(下)
甲状腺の病気は、がん以外では「甲状腺機能高進症」と「甲状腺機能低下症」に分けられる。機能が高進する疾患の代表がバセドー病で、機能が低下する疾患の代表が橋本病である。バセドー病の症状は以下のようである。
◆眼球突出 最初は目が大きくパッチリとしてくると表現されるが、症状が進むに従って目が飛び出しているのが目立ってくる。「眼球の後方の脂肪組織などが腫れて目を前面に押し出すようになるからです。最も知られている症状です」と、日本内分泌学会の元理事長で、西新宿プラザクリニック(東京・新宿区)の出村博院長は言う。
◆動悸(どうき)、発汗、手の震え 甲状腺ホルモンの過剰分泌のため、新陳代謝がより以上に活発になるので、じっとしていても汗をかき、手も震える。更年期障害のような症状でもある。さらに、心臓もパワフルに脈を打つ。それまでよりも20%以上も多くなる。動悸はそのためで、血圧にも変化が生じる。「例えば、それまで下が80、上が120だった人が60の140といった具合に下が下がって上が上がる。つまり、血圧の幅が大きくなるのです。そのために心房細動が起きやすくなり、脳梗塞(こうそく)を引き起こすこともあります」。また、心臓への負担が大きくなるので、心不全へも結び付いていく。
◆体重減少 新陳代謝が激しくなるので基礎代謝がアップ。すると、運動もしていないのに運動をしているのと同じエネルギー消費となる。食べているのにやせるというのは、そのためである。
◆下肢の粘膜水腫 下肢にポッポッと水が入った発疹(ほっしん)ができ、赤っぽくなる。
◆首が太くなる 甲状腺の活性化が首を太くする。
「そのほかに、男性であればED(インポテンス)に、女性では生理不順になったり止まったりします。不眠、イライラといった更年期障害のような症状も出てきます」。このような症状に気付いたら、早めに内分泌内科、内分泌科を受診すべきである。
【医学ジャーナリスト松井宏夫】
◆バセドー病の名医
▼帝京大学医学部付属病院(東京都板橋区)外科内分泌外来・高見博教授
▼西新宿プラザクリニック(東京都新宿区)出村博院長
▼東京女子医科大学病院(東京都新宿区)内分泌外科・小原孝男教授
▼伊藤病院(東京都渋谷区)伊藤公一院長
May 12, 2006 09:38 AM
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