2006年05月03日
この病気にこの名医Part2
【第112回】別名「心因性リウマチ」/日大板橋病院村上正人科長
線維筋痛症(上)
03年に日本の患者数16万人と推定された疾患がある。このときは日本リウマチ学会専門医3012人を対象とした。その後、全国の一般住民調査が行われ、推定患者数約200万人となった。
大きな開きなのだが-。「例えば、過敏性腸症候群や緊張型頭痛などの症状があっても、実際に受診する方は10%以下であることを考えると、納得できる数字だと思います」と、日本大学医学部付属板橋病院(東京・板橋区)心療内科の村上正人科長は納得したように言う。
このような調査が行われるようになったのも「線維筋痛症」が多少は認知されてきたからである。「心身症の1つの疾患として15年くらい前から学会で発表していましたが、当時はほとんど注目もされませんでした」。それだから、線維筋痛症の患者の多くは、さまざまな診療科をしたくもないのにドクターショッピング。それでも正確な診断や治療が受けられないままになっていた。
注目を集め始めた線維筋痛症とは、全身のあちらこちらの筋肉や関節に痛みが生じ、それが長い期間続く病気である。「痛みとしては帯状疱疹(たいじょうほうしん)後神経痛と似ています。ちょっと体に触れただけでも飛び上がるほどの痛さでもあります」。
もちろん、強い痛みが四六時中続くのではない。日によって、時間によって変化はする。が、痛みそのものは続くから患者はつらい。「痛みは不安、精神的な緊張、天候や環境の変化、ストレスなどに影響されます」。
そのほか、患者の訴えには睡眠障害、慢性的な頭痛、疲れやすい、冷えまたはほてり、うつ気分、下痢または便秘、目や口の渇き、胃の痛みなどの不定愁訴が多い。「いかにも心身症の様相を呈しているので、別名『心因性リウマチ』とさえ呼ばれています」。
それだけに、関節リウマチと診断されていることもある。
【医学ジャーナリスト松井宏夫】
◆心身症 ストレスが原因となって身体疾患を引き起こす病気の総称。線維筋痛症もその1つだが、ほかに胃・十二指腸潰瘍、過敏性腸症候群など病気は300を超えるといわれている。それを対象とするのが心療内科
◆線維筋痛症の名医
▽北見クリニック(札幌市中央区)脳神経外科・心療内科・北見公一院長
▽日本大学医学部付属板橋病院(東京都板橋区)心療内科・村上正人科長
▽東京医科歯科大学医学部付属病院(東京都文京区)頭頸部心身医学科・小野繁教授
▽ひめのともみクリニック(東京都品川区)姫野友美院長
May 3, 2006 11:16 AM
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