健康連載ブログ

2006年04月23日

この病気にこの名医Part2

【第102回】外用、内服薬と紫外線療法/聖路加国際病院衛藤光部長

乾癬の治療(上)

 原因がまだよく分かっていない皮膚疾患「乾癬(かんせん)」。皮膚が赤くなって盛り上がり、皮膚に鱗屑(りんせつ)というガサガサした薄皮ができ、それがフケのようにはがれ落ちていく。

 「原因が分かっていないので根本治療はなく、治りにくいのは確かですが、一生持ち続ける病気ではなく、完治するケースもあります。1個1個の発疹(ほっしん)を治し、皮膚の改善はできます。新しく出てくる発疹を事前に抑えることはできなくても、できている発疹を治して日常生活に支障のないようにする。そういう患者さんが多いのです」と、聖路加国際病院(東京・中央区)皮膚科の衛藤光部長は患者の状況を話す。

 このことでも分かるように、乾癬の治療の基本は「症状の良い期間を長くする」ことにある。治療の3本柱は、外用薬、内服薬、紫外線療法。「そのときに、発疹の範囲と発疹の状態(性格)を客観的に診て、重症度に合った治療が的確に行われるのが重要です」。

 ●外用薬 「ステロイド薬」「ビタミンD3薬」がある。患部に1日1~2回塗り続ける。ステロイド薬は炎症を抑える働きがあり、重症度に合わせて選択して使う。効果は速い。「ステロイド薬には副作用がありますので、医師の指示を守って使用してほしい」。ビタミンD3薬は長期間塗り続けても副作用が少ない。そのため、ステロイド薬と一緒に使いながら、改善してくるとビタミンD3薬のみで治療を行っていく。

 ●内服薬 「いずれも副作用等がありますので、医師の服薬指導をしっかり守ることがポイントです」。内服薬には「ビタミンA誘導体(レチノイド)」「免疫抑制薬(シクロスポリン)」「抗リウマチ薬(メソトレキセート)」が使われる。ビタミンA誘導体は表皮の新陳代謝を抑えるが、胎児に影響を及ぼす危険があるので、避妊が必要。それに同意する文書にサインする。免疫抑制薬は自己免疫疾患として体が働く点を抑える。腎臓障害を起こすことがあるので、腎機能の悪い人は服用できない。また、服薬中は腎機能チェックが欠かせない。抗リウマチ薬は、重症の方には効果があるが、肝機能障害を起こすことがあるので、肝機能の悪い人には使えない。また、服薬中は肝機能チェックが不可欠。「同じ薬を長く服用するときも、医師のきちっとした管理のもとで量を調整すれば大丈夫です」。

 【医学ジャーナリスト松井宏夫】

 ◆乾癬の名医
 ▽名古屋市立大学医学部付属病院(名古屋市瑞穂区)皮膚科・森田明理教授
 ▽三重大学医学部付属病院(三重県津市)皮膚科・水谷仁教授
 ▽市立四日市病院(三重県四日市市)皮膚科・谷口芳記部長
 ▽日本生命済生会付属日生病院(大阪市西区)皮膚科・東山真理部長

April 23, 2006 10:38 AM

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