2006年03月18日
この病気にこの名医Part2
【第66回】自己リンパ球移入と樹状細胞/ビオセラクリニック谷川啓司院長
がん免疫細胞療法(中)
がんに対する「第4の治療法」といわれる「がん免疫細胞療法」。東京女子医大病院における膵臓(すいぞう)がんの治療法で補助療法として登場した。が、治療の対象は何も膵臓がんだけに限るわけではない。
頭部から順に紹介すると、脳腫瘍(しゅよう)、頭頸部がん、食道がん、胃がん、胆管がん、肝臓がん、肺がん、乳がん、膵臓がん、腎臓がん、メラノーマ(悪性黒色腫)、膀胱(ぼうこう)がん、大腸がん、白血病、悪性リンパ腫など数多い。
多くのがんに対して臨床試験に入っているがん免疫細胞療法は、自分自身の体の免疫にかかわる細胞を利用した治療法である。「患者さん自身の細胞が『薬』と理解していただいて構いません。自分の一部を薬として、自分の中の異常をたたくのです」と、東京女子医大病院の関連施設で、がん免疫細胞療法を行っているビオセラクリニック(東京・新宿区)の谷川啓司院長は言う。
注目のがん免疫細胞療法は、大別すると2つになる。「『自己リンパ球移入療法』と『樹状細胞療法』です」。自己リンパ球移入療法には「活性化自己リンパ球療法(CAT)」「がん特異的リンパ球療法(CTL)」の2つの方法がある。その中で、最も一般的なのがCAT。患者から血液を採取して、免疫にかかわる白血球だけを取り出し、さらに、その中からリンパ球だけを分離する。これを体外で人工的に刺激をかけ、活性化した状態になったリンパ球を患者の体内に戻す。こうして免疫力を高める方法である。
「リンパ球は疑わしい人間を取り締まる警察官に例えられます。がん細胞という犯罪者を活性化自己リンパ球という警察官が取り締まるのです。しかし、残念なことに警察官は1人1枚の手配写真しか持っていません。そして、一番の犯罪者であるがんの指名手配写真を持っている警察官はわずかしかいないのです」。
CATはすべての警察官を一律に増やす。だから、強力なリンパ球にはなるものの、どれだけがん細胞をたたく、つまりがんを見つけられる手配写真を持っているリンパ球が活性化しているか分からない。その点がこのCATの弱点ではある。が、その点については、「樹状細胞療法」がより期待できると考えられ、取り組まれている。
【医学ジャーナリスト松井宏夫】
◆リンパ球 血液の血球成分は赤血球、白血球、血小板の3種類に分けられる。免疫を担当する白血球はリンパ球、顆粒(かりゅう)球、単球に分けられ、さらに、リンパ球はB細胞、T細胞、NK細胞、NKT細胞に分類されている。
◆がん免疫細胞療法の名医
▽東京慈恵会医科大学付属病院(東京都港区)臨床腫瘍部・落合和徳教授
▽大阪ガン免疫化学療法センター(大阪市北区)武田力院長
▽広島大学原爆放射線医科学研究所病院(広島市南区)腫瘍外科・山口佳之講師
March 18, 2006 09:54 AM
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.nikkansports.com/mt/mt-tb.cgi/3726
このリストは、次のエントリーを参照しています: 【第66回】自己リンパ球移入と樹状細胞/ビオセラクリニック谷川啓司院長:
» Lexapro. from Lexapro and side effects.
Buy lexapro. Effects of lexapro. Lexapro. [続きを読む]
トラックバック時刻: 2007年12月17日 02:42
