健康連載ブログ

2006年03月06日

この病気にこの名医Part2

【第54回】大いなる生活習慣病/京大病院米田正始教授

閉塞性動脈硬化症(下)

 下肢の血流が血管の動脈硬化によって悪化し、下肢にさまざまな症状を引き起こす「閉塞(へいそく)性動脈硬化症」。「進行すると壊疽(えそ)を起こしてしまいます。そのときは脚や足の指を切断することにもなります」と、最終状態を話すのは、京都大学医学部付属病院(京都市左京区)心臓血管外科の米田正始教授。

 下肢の血流が血管の動脈硬化によって悪化し、下肢にさまざまな症状を引き起こす「閉塞(へいそく)性動脈硬化症」。「進行すると壊疽(えそ)を起こしてしまいます。そのときは脚や足の指を切断することにもなります」と、最終状態を話すのは、京都大学医学部付属病院(京都市左京区)心臓血管外科の米田正始教授。

 病状は1度から4度に分類されている。

 ▽1期 しびれ、冷感。患者が最初に気付く症状で、脚のしびれ感や冷たさを感じる。冷え性と思う人もいる。

 ▽2期 間歇性跛行(かんけつせいはこう)。下肢の血流が悪いことの代表的症状。一定の距離を歩くと、脚の筋肉に痛みが出てくる。痛くて歩けないのでしばらく休む。すると、再び歩けるが、また、一定距離で痛みが出てくる。その距離が300メートルから150メートル、そして100メートルを切るようになると、症状はかなり進行している。

 ▽3期 安静時疼痛(とうつう)。2期では安静時の血流はかろうじて保たれている。が、3期は横になって安静にしていても痛みが出てくる。脚を低くすると多少は血液が流れるので脚の痛みが軽くなる。「この段階になると壊疽を起こしやすくなりますので、必ず治療を受けましょう。もちろん、1度の段階から生活改善に取り組んだり薬を使ったりするのがより良い方法といえます」。

 ▽4期 潰瘍(かいよう)・壊疽。血液が足の先に行かないので、足に潰瘍ができ、その患部は血流の悪さからさらに進行し、ついには足が腐ってしまう。ここまで進むと足の切断という事態になる。

 50歳以降の人々に多くみられる疾患だが、その原因は高脂血症ばかりではない。<1>たばこ<2>肥満<3>高血圧<4>糖尿病<5>腎不全<6>ストレスなども大きく関係している。高血圧、糖尿病は動脈硬化を促進させることは科学的根拠が多くの学会で報告済み。肥満もそうである。肥満に結び付く食べ過ぎ、運動不足も改善しなければならない。たばこは、血管にコレステロールを付着させやすくするし、ストレスはほとんどの病気に関係してくる。

 閉塞性動脈硬化症は、大いなる生活習慣病なのである。

 ◆壊疽で足を切断 閉塞性動脈硬化症で足を切断する人は、日本では1万人から2万人といわれている。生活習慣病患者の増加から、その数はさらに増えるとみられている。

 ◆閉塞性動脈硬化症の名医
 ▽東京大学医学部付属病院(東京都文京区)循環器内科・平田恭信助教授
 ▽日本医科大学付属病院(東京都文京区)第1内科・宮本正幸助教授
 ▽東京医科歯科大学医学部付属病院(東京都文京区)血管外科・岩井武尚教授
 ▽日本大学医学部付属板橋病院(東京都板橋区)心臓血管外科・根岸七雄教授

March 6, 2006 09:50 AM

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