2006年03月03日
この病気にこの名医Part2
【第51回】世界の標準術式「永田法」/永田小耳症形成外科クリニック永田悟院長
小耳症の治療(上)
先天性疾患の「小耳症(しょうじしょう)」の子どもは、誕生後、専門医のもとで年に1回は成長をみてもらい、将来のきちっとした手術に向けて歩む。その手術の条件について、小耳症手術の世界の指導者である永田小耳症形成外科クリニック(埼玉県戸田市)の永田悟院長は、次のように言う。「10歳で手術します。耳の大きさが大人の95%に成長しているからで、ここで耳を作ると正常な耳と大きさ的に変わらずにずっと暮らせるからです。加えて、胸囲が60センチを超えることも必要です」。胸囲にこだわるのは、胸の肋軟骨(ろくなんこつ)を耳の軟骨格として使うからである。
手術は、今日では「永田法」が世界の標準術式となっている。永田法の名称で分かるように、1985年に永田院長が開発した術式。小耳症手術のまさに世界一の医師である。ところが、世界には数人、永田法を行える弟子がいるものの、日本には永田院長以外にこの手術のできる人はいない。「今、私のところに国内はもとより、海外からも患者さんが訪れ、手術を行っています」。
85年に永田法による第1例を手術して以来、永田院長の手術数は1000例を超えた。「国内の患者さんの80%は私のところで手術を受けられます。残り20%は、他の施設で行われています。ところが、他の施設で行われた手術の中には、形成した耳から毛が生えてきたり、耳の中央部と周囲との色が違ったり、耳のあるべき位置が違ったり耳が立っていなかったりと問題が多く、患者さんの親は泣きながらお子さんと一緒に私のところへ作り直しに来られます。きちっとした小耳症手術があるのに、それが行えずにいいかげんな耳を作るのは、犯罪ですよ」。
永田院長は、患者の親の気持ちを強く代弁する。それもそのはず、日本ではいまだに、もう過去の術式になってしまっている「タンザー法」や「ブレント法」を行っている施設が多い。タンザー法は手術を6回、ブレント法は手術を4回。対して、永田法は手術はわずか2回。それ以上に大きな違いは見ての違い。
<1>他の方法では耳が立っていないが、永田法では正常な耳と同様に立っている。
<2>他の方法では耳全体が同じ皮膚を使っていないので色の違いがある。が、永田法では皮膚の色の違いはない。
<3>永田法では、耳の細部まで正常の耳に近づけてあり、まったく違和感がない。
◆小耳症の名医(日本には1人)
▽永田小耳症形成外科クリニック(埼玉県戸田市)永田悟院長
March 3, 2006 10:28 AM
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