2006年03月10日
この病気にこの名医Part2
【第58回】尿細胞診で陽性率70%発見/癌研有明病院福井巌部長
膀胱がん(下)
膀胱(ぼうこう)がんを早期に発見するには「血尿、膀胱炎症状(頻尿・排尿痛)を見逃さないことです。そして、女性であれば若いか高齢かを考える。女性の高齢者は膀胱がんの疑いが強くなります。男性は最初から膀胱がんを疑ってかかるべきです」と、癌研有明病院(東京・江東区有明)泌尿器科の福井巌部長(兼副院長)は話す。
「血尿」「膀胱炎症状」という膀胱がんの2大症状に気付いたら、何よりもまずは泌尿器科へ。診断には問診・尿検査から始まって以下の検査が行われる。「確定診断にたどり着く最も早い検査は『膀胱鏡検査』と『尿細胞診』です」。
▽尿細胞診 はく離したがん細胞が尿中に混ざっている。そのがん細胞の有無を尿を採って調べる検査。ただし、100%の確実性がなく陽性率70%、残り30%はがんがあっても陰性と出てしまう。ただし「患者さんにとってすぐ治療しないといけない悪性度の高いがんは、ほぼ陽性に出ます。これに対しおとなしい乳頭状がんは陰性に出てしまうのです。見逃してはならないがんの発見には極めて有用性の高い検査です」。
▽膀胱鏡検査 尿道の表面麻酔後、内視鏡を使って膀胱内を観察する検査。膀胱がんの形態を見ることで、膀胱がんの悪性度なども推測できる。
「以上の検査で確定するのではありません。最終的に確定診断に結び付けるには『膀胱生検』が必要です」。
▽膀胱(経尿道的腫瘍=しゅよう=)生検 入院して行う検査。腰椎(ようつい)麻酔をして尿道から内視鏡を挿入してがんの一部を採ってくる。その組織を病理に回し、顕微鏡で調べる。「この生検のときに、おとなしい乳頭状がんの場合は内視鏡で腫瘍のすべてを簡単に削り採ってくることができます。だから、生検が治療も兼ねてしまうこともできるのです」。
また、検査結果によっては、がんの深さや転移病巣を調べるためにCT、MRI検査、レントゲン検査などを必要に応じて加えていくことになる。
以上、生検を行って、最終判断が下されて治療方針も決定する。
◆膀胱がんの名医
▽筑波大学付属病院(茨城県つくば市)腎泌尿器外科・赤座英之教授
▽東京医科歯科大学医学部付属病院(東京都文京区)泌尿器科・木原和徳教授
▽癌研有明病院(東京都江東区)泌尿器科・福井巌部長(副院長)
March 10, 2006 10:40 AM
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