2006年02月28日
この病気にこの名医Part2
【第48回】爪白癬には抗真菌の内服薬/済生会川口総合病院加藤卓朗部長
水虫の治療(下)
水虫の中にも抗真菌薬の外用薬ではなかなか治らないタイプがある。その代表ともいえるのが、水虫菌である白癬菌が爪(つめ)に感染した爪白癬である。
「かつては爪の水虫に気付く人は少なく、小水疱(すいほう)型(足の土踏まずに粟=あわ=粒大の水疱ができるタイプ)や趾間(しかん)型(足の指の間に赤いビラン面が現れるタイプ)といった水虫で受診されたときに、医師に発見されるケースが多かったのです。ところが、爪白癬の啓発活動の効果か、爪白癬で受診される人が多くなりました」と、埼玉県済生会川口総合病院(埼玉県川口市)皮膚科の加藤卓朗部長は言う。
その治療には抗真菌薬の内服薬を使う。「以前は1年以上服用する薬でしたので、副作用が心配されていました。今は服薬期間の短い薬が中心で、2種類あります」。「ラミシール」と「イトリゾール」で、治療開始前に肝機能障害の有無をチェックし、問題のない患者に対して薬が処方される。服用開始後も1カ月ごとに肝機能等の検査は行っていく。
ラミシールは1日1錠を服用。これを6カ月続ける。一方、イトリゾールの場合は「パルス療法」が行われる。1日2回、4錠ずつを服用。これを1週間続け、次の3週間は薬の服用を休む。これを1クールとして、3クール行うのがパルス療法である。「患者さんとしては、実際に薬を服用するのは21日間と非常に短い日数になっています」。
薬の服用が短期間とあって、パルス療法は患者に人気になっている。「パルス療法終了後も爪には薬の作用が残ります。だから、3カ月の治療が終了した時点で爪白癬が完治していなくても、その後も効果が続き6カ月で治っています」。
“爪白癬は治らない”といわれたのは、もう過去の話。今日では、イトリゾールのパルス療法などの登場で「治癒率は70~80%になり、爪白癬も治しやすい病気になりました」。
そして、治療を始めるならば、まだまだ寒いこの時期がお勧め。白癬菌の活動が弱まっているので、たたきやすい。加えて、夏場までに治って夏は恥ずかしがることなくはだしになれるからである。
【医学ジャーナリスト松井宏夫】
◆皮膚科の名医
▽金沢医科大学病院(石川県内灘町)皮膚科・望月隆教授
▽東皮フ科医院(大阪府堺市)東禹彦院長
▽松田ひふ科医院(福岡県前原市)松田哲男院長
▽日本海員掖済会長崎病院(長崎市樺島町)皮膚科・西本勝太郎顧問
February 28, 2006 12:08 PM
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