2006年02月27日
この病気にこの名医Part2
【第47回】抗真菌薬を最低3カ月/済生会川口総合病院加藤卓朗部長
水虫の治療(上)
水虫と思ったら、まずは皮膚科を受診。「そのときは、自分で水虫と判断して市販薬を塗らないように。治療をしないで受診してください」と、埼玉県済生会川口総合病院(埼玉県川口市)皮膚科の加藤卓朗部長(東京医歯大臨床教授)はアドバイスする。それは「ちょっと治療していたり、他の病気を合併していると水虫菌である白癬(はくせん)菌が見つからないときがあるからです」と理由を話す。
他の病気の場合には、状態を悪化させることもある。水虫と間違いやすい病気としては、かぶれの接触性皮膚炎、小さな膿疱(のうほう)がたくさんできる掌蹠(しょうせき)膿疱症、粟(あわ)粒くらいの水疱がたくさんできる汗疱角質増殖型の水虫とよく似ている足底角化症などがある。足底角化症は冬場に悪化して、足裏のかかとがひび割れる。水虫を合併していることもある。
皮膚科を受診すると、診察は問診(患者に症状や経過などを聞く)、視診(患部の状態を診る)、触診(手で触れて診る)、そして「顕微鏡検査」を確定診断として行う。「角質の一部を削り取って、水酸化カリウム液を添加してふやかし、それを顕微鏡で見て白癬菌の有無を調べます。この検査で菌を確認して、そこから水虫治療が始まります」。
治療は薬物療法で「抗真菌薬」の外用薬を使う。小水疱型や趾間(しかん)型では、まずは1カ月を目安に塗る。それで治らないときは他の抗真菌薬に替える。最低3カ月は塗るのが基本。「ステロイド薬は患部にのみ使いますが、抗真菌薬は罹患(りかん)範囲をしっかり調べ、最初の1~2週間はより広範囲に塗ります」。
1日1回の薬が中心で、風呂上がりに塗るのがベスト。根気よく塗るのが完治への道だ。基剤としては<1>クリーム<2>軟こう<3>液、もしくはローション<4>スプレーがあるが、圧倒的にクリームが多い。安全性が高くて塗り心地も良いからである。「介護の現場ではスプレーが人気があります」。外用薬は2週間分、2週間分、1カ月分、1カ月分で処方することが多い。
なお、角質増殖型と爪(つめ)白癬の治療には、内服薬の治療が中心になっている。
【医学ジャーナリスト松井宏夫】
◆水虫タイプ 水虫には4タイプがある。足の土踏まずなどに粟粒大の水疱ができるのが小水疱型、指の間に赤いビラン面が現われるのが趾間型、足の裏全体が白く粉をふいたようになるのが角質増殖型、爪がデコボコになるのが爪白癬である。
◆皮膚科の名医
▽帝京大学医学部付属病院(東京都板橋区)皮膚科・渡辺晋一教授
▽東京医科大学病院(東京都新宿区)皮膚科・坪井良治教授
▽昭和大学藤が丘病院(横浜市青葉区)皮膚科・清佳浩助教授
▽藤田皮膚科クリニック(新潟県長岡市)藤田繁院長
February 27, 2006 10:36 AM
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