健康連載ブログ

2006年02月22日

この病気にこの名医Part2

【番外編】疑問あれば権利行使を

セカンドオピニオン

 患者の権利を示す片仮名言葉が、最近の医療現場ではごく普通に使われるようになった。インフォームドコンセント(十分な説明を受け、納得しての同意)は最も知られているが、次いでセカンドオピニオンが浮上している。賢い患者として、最も自分に合った納得できる治療を受けようとするときには、セカンドオピニオンは非常に重要になる。

 日本語にすると「第2の意見」となるが、これではよく分からない。「主治医以外の専門医による第2の意見」がより正確だろう。たとえば、乳がんと告知された患者が医師と治療方法を語り合った。主治医は検査結果を示して、乳房の大部分を切除してしまう「胸筋温存乳房切除術」を勧めた。だが、「本当にがんなのか」「乳房を切除しなければならないのか」―疑問があればここでセカンドオピニオンをとるべきである。

 実際、このセカンドオピニオンで「がんではあるが、乳房を残す温存療法が可能」と診断され、セカンドオピニオンを受けた医師のところで治療を受けることになった人も多くいる。もちろん、第2の医師が主治医と同じ意見で、主治医のもとで手術を受ける人も当然多い。これはあくまで、正しい治療を受けるための患者の権利なのである。

 70年代後半に米国で生まれたセカンドオピニオン。日本でも80年代から、言葉は理解していなくても、主治医に話すことなく、他の専門医のもとで再診察を受けていた患者たちはいた。それでは検査を再度受けるので、時間と費用がかかるのみならず、エックス線、CT(コンピューター断層撮影)などでの被ばくが増えることにもなる。

 そのような患者の負担を解消すべく、00年ごろから「セカンドオピニオン外来」を設ける病院が出てきた。医療サービスとして無料で行う施設から3万円で行う施設などさまざま。相談時間は30分から1時間で、基本的には保険適用はない。03年あたりからは各大学病院、全国のがんセンターも積極的にセカンドオピニオン外来を誕生させた。

 セカンドオピニオンという患者の権利をしっかり行使するためには(1)主治医にセカンドオピニオンを求めたい旨を話す(2)主治医から病状や経過を記した「診療情報提供書」や検査データ、エックス線やCT画像などを一式借り受ける(3)セカンドオピニオンを受ける病院の外来に予約して受診する。

 この際、基本は主治医のもとに戻ることにあるが、主治医のところで行っていない治療等の場合は、第2の医師のもとでの治療となる。

 【医学ジャーナリスト松井宏夫】

February 22, 2006 10:51 AM

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