2006年02月17日
この病気にこの名医Part2
【第38回】触診が最も信頼できる/東京女子医大山中寿教授
関節リウマチ(下)
関節のつらい症状に悩まされる関節リウマチも、やはり早期発見・早期治療が大事。高齢化とともに増えている「変形性関節症」と思い込んで治療開始が遅れるケースもあるので、しっかりとリウマチの専門医の診察を受けるべきである。
診察は問診、身体所見から始まる。「何よりも患者さんの症状が最も大事」と、東京女子医科大学膠原病リウマチ痛風センター(東京・新宿区)の山中寿教授は言う。そして、しっかりとした診察のためには「患者さんのすべての関節を、1つ1つ押さえて痛みはどうか、腫れ具合はどうか診ていきます」。早期の診断では最も信頼できる方法である。
逆に、患者からすると、1つ1つの関節に触れて診察をする医師かどうかで、良医の判断もできる。その上で「関節リウマチ診断基準(米国リウマチ学会1987年)」に当てはめて診断する。以下の7項目中、該当するのが4項目以上あると関節リウマチと診断する。<1>~<4>の項目については、その症状が6週間以上続いていることが条件となっている。
<1>朝のこわばりが1時間以上続く。
<2>3つ以上の関節が腫れる。
<3>手首や首の付け根、指先から2番目の関節が腫れる。
<4>左右対称に腫れる。
<5>皮下結節がある。
<6>リウマトイド因子が陽性になる。
<7>手のエックス線写真に異常所見がある。
この項目に入っているリウマトイド因子を検査し、手のエックス線写真も撮る。「リウマトイド因子は血液検査でチェックします。これは自己抗体の1つで、関節リウマチの人は多く陽性に出ます。が、陰性に出るケースもあるので、あくまで参考です」。エックス線写真については関節リウマチの特徴的な骨の変化を診るが、この症状が出る前に治療を開始すべきである。
早期診断は身体所見だが、早期の腫れはMRI(磁気共鳴画像装置)でもある程度診断がつく。「血液(赤沈)、CRP(C反応性たんぱく)はともに血液検査ですが、体内の炎症が分かり、関節リウマチの人はこの数値が上がっているので診断の助けになります」。
早期治療の必要性から、関節リウマチ診断基準が4項目を満たす以前に治療が開始されることもある。
【医学ジャーナリスト松井宏夫】
◆関節リウマチの名医
▽東京女子医科大学膠原病リウマチ痛風センター(東京都新宿区)鎌谷直之所長、山中寿教授
▽日本大学医学部付属板橋病院(東京都板橋区)整形外科・龍順之助教授
▽東邦大学医療センター大森病院(東京都大田区)リウマチ膠原病センター・川合真一教授
▽名古屋大学医学部付属病院(名古屋市昭和区)整形外科・石黒直樹教授
▽藤田保健衛生大学病院(愛知県豊明市)リウマチ感染症内科・吉田俊治教授
February 17, 2006 10:15 AM
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