健康連載ブログ

2006年02月13日

この病気にこの名医Part2

【第34回】問診そして触診も大事/慶大病院松本秀男助教授

変形性膝関節症(下)

 男女比9対1と圧倒的に女性を苦しめる変形性膝(しつ)関節症は軟骨や骨が擦り減って痛みが出てくる“膝関節の老化”。

 症状はひざの痛みだが、ひざが痛むからすべて変形性膝関節症ではない。ひざが痛む疾患はいろいろあるので、まずは整形外科を受診して診察を受ける。「正しく診断するのに最も重要なのは問診です。患者さんから症状を詳しく聞くことです」。慶応義塾大学病院(東京・新宿区)整形外科の松本秀男助教授。膝関節の疾患が専門である。

 多くの患者が挙げる変形性膝関節症の症状を紹介しよう。まずは「動くと痛い」。動作を起こす最初だけ痛みがあり、歩き続けているうちに痛みが治まってくることもある。このほか、立ち上がったとき、階段を下りるときに痛むこともある。「動くときにひざへの刺激が強く、炎症を起こしてしまうので痛みが出ます」。

 これがかなり重くなってくると「安静時にも腫れたり痛みが出る」ようになる。つらい状態である。さらに進むと「ひざに水がたまる」ようにもなる。ひざを曲げたり伸ばしたりといった動作も思うようにできなくなり、QOL(クオリティー・オブ・ライフ=生活の質)がどんどん悪くなる。

 「問診、そして触診も大事です。患者さんのひざに手を置いて、患者さんの足を動かすと、膝関節がスムーズに動かず、キッコキッコという感じが伝わってきます。そしてもう1つ、エックス線の画像検査も基本中の基本です」。さらに、状況によってはMRI(磁気共鳴画像装置)検査も加える。状態が軽症で、まだ軟骨だけに多少の変化が出ているときはエックス線ではその変化が写らないので、MRIで変化を確認する。

 また、エックス線検査では膝関節のどの部分に変化が出ているかも、はっきり分かる。「特徴的なのは日本人は九十数%が膝関節の内側だけがすり減るためにO脚になる人がほとんどです。これはO脚矯正などで治ることはありません」。さらに、血液検査で関節リウマチとの識別を行い、最終診断が下される。

 【医学ジャーナリスト松井宏夫】

 ◆O脚 両足をそろえて立ったときに、両ひざの内側が離れるものをO脚という。症状の程度差はあるものの、日本人は九十数%がO脚。欧米人では約70%といわれている。

 ◆変形性膝関節症の名医
 ▽東邦大学医療センター大森病院(東京都大田区)整形外科・勝呂徹教授
 ▽慶応義塾大学病院(東京都新宿区)整形外科・松本秀男助教授
 ▽東京医科歯科大学医学部付属病院(東京都文京区)整形外科・宗田大教授
 ▽日本大学医学部付属板橋病院(東京都板橋区)整形外科・龍順之助教授
 ▽横浜市立大学付属病院(横浜市金沢区)整形外科・斎藤知行教授

February 13, 2006 10:19 AM

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