2006年02月09日
この病気にこの名医Part2
【第30回】「あきらめ」よりまず「外来」受診
更年期障害(下)
更年期にある女性の約70%が更年期障害に悩まされている。それは、女性ホルモンの分泌が急激に減少し、副腎皮質からスムーズな減少にするべく分泌される代償ホルモンへの移行が上手にいかないことが発端となる。代償ホルモンへの移行がうまくいかないと、そのホルモンの分泌指令を出す間脳(視床下部)-脳下垂体-卵巣系に混乱が出てしまう。
「中枢系が過剰に興奮しますと、近くにある自律神経系の中枢も混乱を起こしてしまいます。結果、自律神経失調症となり、更年期障害特有の不快な症状を引き起こすのです」と、女性ホルモン減少と更年期障害との関係を、西川婦人科内科クリニック(大阪市中央区)西川潔名誉院長は話す。
更年期障害と思うと、患者はその時点で上手に付き合うことを考えながらも、あきらめの気持ちが強く出てきてしまいがち。それは決して良い対応ではない。更年期障害と思っていて、実はほかの疾患の症状ということもある。まずは「更年期外来」を設けている医療機関を受診しよう。
更年期外来を受診すると、受付で専門医の問診時に必要となる書類が3~4枚渡される。1枚目は病気の既往歴などを調査する書類。2枚目は「クッパーマン更年期指数調査表」、3枚目は「SDS健康調査表」など。「2枚目、3枚目の調査表は更年期障害の状態を知る上で重要な判断材料になります」。
次いで専門医の問診が行われる。初診時には患者はさまざまな症状を訴える。「その症状が本当に女性ホルモンの減少によるものなのか、症状だけでは判断できません。そこで原因を正しく鑑別するためにさまざまな検査を行います」。
検査は数多い。「血液生化学検査」「尿検査」「心電図」などで更年期障害類似疾患である心疾患、高血圧、甲状腺疾患、その他の疾患を除外する。子宮・卵巣・乳がんを除外するためには「子宮がん検診」「子宮卵巣超音波断層撮影検査」「乳がん検診」。骨粗しょう症の有無を知るために「骨密度測定」。
1週間後に問診を含めた数多くの検査結果から患者と話し合って治療方針が決定する。内科、整形外科、精神科などと連携しての治療になることもある。
【医学ジャーナリスト松井宏夫】
◆更年期障害の名医
▽東京歯科大学市川総合病院(千葉県市川市)産婦人科・高松潔部長
▽小山嵩夫クリニック(東京都中央区)小山嵩夫院長
▽赤松レディスクリニック(東京都練馬区)赤松達也院長
▽国際医療福祉大学付属熱海病院(静岡県熱海市)産婦人科・五來逸雄教授
▽金沢大学医学部付属病院(石川県金沢市)産科婦人科・小池浩司助教授
February 9, 2006 09:40 AM
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