健康連載ブログ

2006年02月04日

この病気にこの名医Part2

【第25回】拡張型と肥満型の2タイプ/京大病院米田正始教授

心筋症(上)

 心臓や血管の病気は数多いが、生活習慣病で第2位の死亡原因となっていることから心筋梗塞(こうそく)の知名度は高い。心筋梗塞のように患者は多くはないが、重症であるため知名度の高いのが「心筋症」。それは、心臓移植の対象となるのがこの疾患に苦しむ人々だからである。

 重症疾患である心筋症は、心筋の細胞が何らかの原因で変質し、ゴム風船を膨らませ過ぎた後のように伸び切ってしまったり、あるいは逆に、心臓の壁がグンと厚くなる病気。当然、心臓からは体が欲しがる十分な血液量を送り出せなくなってしまう。心臓自体の働きが悪いのである。

 「この心筋症はいくつかのタイプがあり、大きく分けると『拡張型心筋症』と『肥大型心筋症』の2つになります」とは、心筋症の外科手術で有名な京都大学医学部付属病院(京都市左京区)心臓血管外科の米田正始教授。そして、続ける。「拡張型には虚血性と非虚血性があります。冠状動脈が動脈硬化を起こして詰まってしまう心筋梗塞の後、心筋が薄くなって伸びてしまい、心臓が拡張しゆがんでしまう、これが虚血性です」。

 一方、非虚血性は-。「原因不明のいわゆる難病が多いです」。ウイルスなどに感染して起こる心筋炎などが原因になるものもあるが、原因不明が多い。日本の心臓移植のほとんどが拡張型心筋症である。

 一方、肥大型心筋症は高血圧や大動脈弁狭窄(きょうさく)症が原因で起きる2次的なケースを除き、心筋そのものの異常で心臓の壁が肥大したケースをいう。「原因不明の病気です。これには、左心室から血液が押し出される大動脈弁近くがより肥大して血液を流れにくくしてしまう『閉塞(へいそく)性』と、全体的に肥厚する『非閉塞性』とがあります」。

 拡張型は遺伝的要因は少ないといわれ、肥大型は遺伝要因が強いといわれている。

 【医学ジャーナリスト松井宏夫】

 ◆心筋症の発病年齢 拡張型では40歳くらいで診断されるケースが多いが、若年者も少なくない。虚血性は心筋梗塞後ならどんな年齢でも起こる。肥大型は20代の若い人から50代の人まで、幅広く発症している。

 ◆心筋症(内科)の名医
 ▽仙台厚生病院心臓センター(仙台市青葉区)循環器・目黒泰一郎院長
 ▽東北大学医学部付属病院(仙台市青葉区)循環器内科・下川宏明教授
 ▽日本医科大学千葉北総病院(千葉県印旛村)循環器内科・水野杏一教授
 ▽埼玉医科大学病院(埼玉県毛呂山町)循環器内科・河本修身助教授

February 4, 2006 08:42 AM

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.nikkansports.com/mt/mt-tb.cgi/3291