2006年01月29日
この病気にこの名医Part2
【第19回】ウオーキングで筋力アップ/吉田整形外科吉田雅之院長
変形性股関節症(下)
股(こ)関節の変形によってQOL(生活の質)が悪くなり、最も進行すると股関節が固まって動かなくなるのが「変形性股関節症」。問診、そして患者の足を曲げたり、開いたり、ひねったりして痛みの状況をチェック。さらにエックス線撮影、MRI(磁気共鳴画像装置)を撮って診断がつくと、治療になる。
治療には「保存療法」と「手術」がある。保存療法には「薬物療法」「食生活の改善」「運動療法」「温熱療法」がある。
◎薬物療法 「消炎鎮痛薬、筋弛緩薬などを使います。消炎鎮痛薬は使い方が難しいですね」と言うのは、吉田整形外科(東京・港区布)の吉田雅之院長(元東京女子医大助教授)。そして、難しい理由を話す。「単純に痛みを薬でとってしまうと、患者さんは痛みがないので今まで動かなかったところも体を動かしてしまいます。すると、関節の悪化を進めてしまい、痛みもより強くなってしまいます。だから、痛みの強いときに服用してもらって、日常生活では無理な運動などは控えるようにしてもらいます」。筋弛緩(しかん)薬は筋肉の張りを抑えて、筋肉の緊張をときほぐすのである。
◎食生活の改善 体重の重い人が股関節の変形が早い。股関節に全体重がかかるからで、動いたりすると体重の何倍もの重さがかかる。だから、食事は腹八分に抑えて減量に努める。
◎運動療法 過度な運動や重い物を持ったりするのは股関節に負担が大きい。ジャンプをするのも、階段の昇り降りも悪い。そんな中、吉田院長が勧めるのはウオーキング。「ウオーキングの時間はそれぞれの状態で異なります。1日30分くらいウオーキングしてもらうといいと思います。余力があれば40分でも50分でも構いません。バランス良く筋肉がついているといいと思いますが、筋肉質にする必要はありません」。
◎温熱療法 ホットパックもあるし、レーザーで温める方法もある。患部を温めると血行がよくなり、痛みは和らぐのである。基本的には毎日温めるのが効果的である。
【医学ジャーナリスト松井宏夫】
◆筋力をつける方法 バランス良く筋力をつけ、股関節に負担が少ない方法として勧められるのは水中ウオーキング。水中の浮力が股関節へかかる負担を軽くする。
◆変形性股関節症の名医
▽日産玉川病院(東京都世田谷区)整形外科・股関節疾患センター・松原正明センター長
▽聖路加国際病院(東京都中央区)整形外科・黒田栄史医長
▽昭和大学病院(東京都品川区)整形外科・宮岡英世教授
▽東邦大学医療センター大森病院(東京都大田区)整形外科・勝呂徹教授
▽湘南鎌倉人工関節センター(神奈川県鎌倉市)平川和男センター長
▽山梨大学医学部付属病院(山梨県玉穂町)整形外科・浜田良機教授
January 29, 2006 10:43 AM
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