健康連載ブログ

2006年01月28日

この病気にこの名医Part2

【第18回】臼蓋形成不全が原因/吉田整形外科吉田雅之院長

変形性股関節症(中)

 関節の軟骨がすり減って、骨と骨が直接こすれあうために関節が変形し、QOL(生活の質)が極めて悪くなる股(こ)関節の病気「変形性股関節症」。「原因のほとんどは臼蓋(きゅうがい)形成不全です。大腿(だいたい)骨の先端部分の骨頭(こっとう)は球形をしています。それが骨盤に入っており、そこから外れないように屋根のように包む形にできているのが臼蓋です。その臼蓋が十分に包み込む形になっていないのです」と、変形性股関節症を専門とする吉田整形外科(東京・港区)の吉田雅之院長(元東京女子医大助教授)は言う。

 では、臼蓋形成不全は何が原因で起こるのだろうか-。「もともと股関節脱臼があったり、臼蓋の形成がうまくいかずに適合が悪かったりするとなります。何枚も重ねたおむつが関係していたようで、今は紙おむつになってこのケースは減りました。このほかに、ペルテス病が原因のケースもありますし、最近は、高齢化によるケースも見受けられます」。

 股関節脱臼が減少したのは、紙おむつ以外に生活の欧米化や食事の欧米化も大きい。そのため、変形性股関節症自体は減少している。それが証拠に、1980年ごろまでは「股関節を制する者は整形外科を制する」といわれ、股関節を専門とする医師が多かった。が、今はかなり減少してしまった。

 最終的に歩けなくなってしまう変形性股関節症は、最初は「歩き始めたときに痛む」「座っていて立ち上がるときに痛い」など、違和感を覚えたら診察を受けよう。

 診察は、小さいときに股関節脱臼がなかったか、どのような姿勢を取ると痛むかといった問診。さらに、足を曲げたり、外に開いて外にひねったりして痛みの状態をチェック。これにエックス線撮影を行い、必要に応じてMRI(磁気共鳴画像装置)、CT(コンピューター断層撮影)などを加えて、総合的に診断が下される。

 【医学ジャーナリスト松井宏夫】

 ◆ペルテス病 4~8歳くらいの男児にみられる疾患。大腿骨の先端の骨頭が何らかの原因で大きくなってしまうため、将来、変形性股関節症を起こしやすい。軽症ではそのときに治療を受けていないケースもある。

 ◆変形性股関節症の名医
 ▽日本大学医学部付属練馬光が丘病院(東京都練馬区)整形外科・大幸俊三助教授
 ▽順天堂大学順天堂練馬病院(東京都練馬区)整形外科・野沢雅彦助教授
 ▽吉田整形外科(東京都港区)吉田雅之院長
 ▽東京大学医学部付属病院(東京都文京区)整形外科・高取吉雄助教授
 ▽日本医科大学付属病院(東京都文京区)整形外科・玉井健介助教授
 ▽東京医科大学八王子医療センター(東京都八王子市)整形外科・伊藤康二助教授

January 28, 2006 11:28 AM

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