健康連載ブログ

2006年01月24日

この病気にこの名医Part2

【第14回】後遺症にならぬよう早期発見/東京逓信病院江藤隆史部長

帯状疱疹(中)

 帯状疱疹(ほうしん)は子供のころにかかった水痘(とう)ウイルス、つまり、水ぼうそうのウイルスが知覚神経節に眠っており、それが免疫バランスの崩れたときに再活性化した疾患である。

 免疫力の低下ということから患者には高齢者が多いといわれてきた。が、最近は大分変わってきている。東京逓信病院(東京・千代田区)皮膚科の江藤隆史部長によると、「高齢者に多いのは確かですが、近年は若い人でも発症します。まれに10歳未満の発症もあります」という。

 人口10万人当たり年間300~500人が発症するとされている。「今は疲れたりして免疫が多少低下してきても帯状疱疹が起きますが、昔は『帯状疱疹をみたら悪性腫瘍(しゅよう)を疑え!』と教科書でも教えられていたほどで、全身検査をするように指示されていました」。

 今日では、帯状疱疹も風邪のように誰にでも起こるとあって、必ず全身検査を行うわけではない。「ただ、重症の帯状疱疹、全身が水ぼうそうのようになったときは白血病やHIV(エイズ)が発見されることもあります。高齢者でも最近健康診断を受けて問題のないケースでは全身検査は必要ないと思われます」。

 帯状疱疹は、神経にそって出る痛みや、それから4~5日後に出てくる赤みがかった水疱さえ我慢すれば、約1カ月もすると治療を加えなくても自然治癒してしまう。が、それは決して良いことではない。3カ月くらいすると後遺症である「帯状疱疹後神経痛」に悩まされる可能性が高くなるからである。

 「そのつらい帯状疱疹後神経痛に悩まされないようにするには、帯状疱疹の発疹が出て3日以内に治療を開始すれば、かなりの高い確率で避けられます。もちろん、絶対に大丈夫とはいえませんが…」。

 帯状疱疹後神経痛は帯状疱疹の重症度によって引き継ぐものではない。ただ、高齢者の方が可能性は高いので、早期発見・早期治療は極めて重要となる。

 【医学ジャーナリスト松井宏夫】

 ◆帯状疱疹後神経痛 帯状疱疹は皮膚の発疹が治るにしたがって神経痛のような痛みも消えていく。が、帯状疱疹になった人の約10%は、皮膚は完全に治っても激しい痛みが残り、苦しむ場合がある。この痛みを帯状疱疹後神経痛という。

 ◆帯状疱疹の名医
 ▽東京逓信病院(東京都千代田区)皮膚科・江藤隆史部長
 ▽東京警察病院(東京都千代田区)皮膚科・五十棲健部長
 ▽東京都立駒込病院(東京都文京区)皮膚科・赤城久美子医長
 ▽東京大学医学部付属病院(東京都文京区)皮膚科・皮膚光線レーザー科・渡辺孝宏講師
 ▽東京慈恵会医科大学付属青戸病院(東京都葛飾区)皮膚科・本田まりこ助教授、松尾光馬医長
 ▽東京女子医科大学病院(東京都新宿区)皮膚科・川島真教授、桧垣祐子助教授
 ▽東邦大学医療センター大橋病院(東京都目黒区)第2皮膚科・漆畑修助教授

January 24, 2006 08:59 AM

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