健康連載ブログ

2006年01月23日

この病気にこの名医Part2

【第13回】水ぼうそうの再活性化/東京逓信病院江藤隆史部長

帯状疱疹(上)

 皇后陛下が経験された病気としてよく知られているのが帯状疱疹(ほうしん)。水痘(とう)ウイルス、つまり水ぼうそうのウイルスの再活性化によって起こる病気である。

 水ぼうそうのウイルスは子供のころに初めて感染したときは、のどの粘膜に感染して全身へ。そして、皮膚に水疱をたくさんつくるが、やがて抗体ができて治ってしまう。

 「ウイルスが消えるのではありません。このヘルペスウイルスは神経との親和性が高く、知覚神経の中に入り込んで移動し、神経の奥深い神経節に、平家の落人のように隠れすんでいるのです」とは、帯状疱疹の治療で皇后陛下の主治医だった東京逓信病院(東京・千代田区)皮膚科の江藤隆史部長。ジッとしているウイルスが何故に活性化するのか-。

 「年を取ったり、病気をしたり、ストレスなどで免疫力が低下したときに、これまで強い免疫力で抑えられていたウイルスが神経節で増殖し、神経を伝わって皮膚に赤みを帯びた小水疱をつくるのです」。

 全身のどの神経にも出る可能性があるが、知覚神経は体表をちょうど半周しているので、小水疱は右か左の片側性に生じるのが特徴。

 この赤みがかった小水疱が出る4~5日前に、神経が傷害されるので多くの場合は痛みやピリピリしたかゆみを自覚する。その痛みの強さは人によって異なるが、強い痛みと感じる人や、しびれとしか感じない人など、いろいろである。

 「肩が痛くて五十肩を疑って整形外科を受診される人もいますし、頭痛がひどくて脳腫瘍(しゅよう)を疑って脳神経外科を受診される人も。また、右腹部の痛みで消化器外科を受診された人で、盲腸と診断され、手術の準備中に発疹がでてきて帯状疱疹と分かったケースもあったと聞いています。私どものところでは、各科の医師が痛みの分布・性状から皮膚科受診を勧めてくれるので、早く診断がなされます」。

 帯状疱疹の場合も他の疾患同様に、早期発見・早期治療が重要である。

 【医学ジャーナリスト松井宏夫】

 ◆帯状疱疹の名医
 ▽札幌皮膚科クリニック(札幌市中央区)根本治院長
 ▽岩手医科大学付属病院(岩手県盛岡市)皮膚科・赤坂俊英教授
 ▽群馬大学医学部付属病院(群馬県前橋市)皮膚科・安部正敏講師
 ▽国立病院機構霞ケ浦医療センター(茨城県土浦市)皮膚科・形成外科・村木良一部長
 ▽さくら皮フ科(埼玉県春日部市)・横井清院長
 ▽東邦大学医学部付属佐倉病院(千葉県佐倉市)第1皮膚科・吉田正己教授
 ▽東京慈恵会医科大学付属柏病院(千葉県柏市)皮膚科・石地尚興講師

January 23, 2006 08:54 AM

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