健康連載ブログ

2006年01月21日

この病気にこの名医Part2

【第11回】基本は食事と運動/東京逓信病院宮崎滋部長

メタボリックシンドロームの治療(上)

 心筋梗塞(こうそく)や脳梗塞といった血管病に結び付くメタボリックシンドローム患者は、日本だけで1300万人いるとされている。この最大の原因は内臓脂肪型肥満。そして、その上に糖尿病(境界型を含む)、高血圧(正常高値を含む)、高脂血症のうち2つ以上の軽症の生活習慣病が加わった状態である。

 当然、治療が必要となる。ところが、内臓脂肪型肥満が、男性であれば腹囲が85センチ以上だからといって病院を受診する人はいない。「必ずしも病院を受診する必要はありません」と、東京逓信病院(東京都千代田区)内分泌代謝内科の宮崎滋部長。そして、その理由を続ける。「内臓脂肪を減らすことが重要なのです。保健所などで行っている1次予防で生活習慣を改善して健康管理を行っていきましょうということなのです」。

 内臓肥満型脂肪以外に他の疾患で高血圧が心配だ、糖尿病が心配だ、という方々はそれぞれの専門の診療科を受診する。「診療科という入り口はそれぞれ別々ですが、例えば糖尿病であれば、まずは内臓脂肪型肥満をチェック。さらに他のリスクもチェックしてメタボリックシンドロームであれば、まずは内臓脂肪を減らすことに専念してもらいますし、指導します。これをそれぞれの科の先生に認知してもらって実践していくのです」。

 基本は食事療法と運動療法。

 ●食事療法 食事療法となると、すぐに過激なダイエット方法を思い描く人が多いが、その多くは科学的に証明されてはいない。現時点で科学的に証明されている内臓脂肪を増やす食生活は-。「満腹になるまで食べる」「脂っぽい物が好きでよく食べる」「砂糖がたくさん入った食べ物をよく食べる」人は内臓脂肪が増えるので、これを行わず、加えて禁煙を。「たばこは体重が減るからと吸う人がいますが、体重は減っても内臓脂肪は増えるのです」。

 ●運動療法 キーポイントは運動。その運動はウオーキングを毎日何十分という以上に、活動性をあげることが重要。常にこまめに動く。食事の後は横になったり、のんびりいすに座っているのではなく、立っているだけでも活動性が上がる。活動性を上げていくと食事療法の効果が良くなり、食事・運動療法を持続する自信が患者にはついてくる。

 【医学ジャーナリスト松井宏夫】

 ◆メタボリックシンドロームの名医
 ▽順天堂大学医学部付属順天堂医院(東京都文京区)循環器内科・代田浩之教授
 ▽山梨大学医学部付属病院(山梨県中巨摩郡)第2内科・久木山清貴教授
 ▽京都大学医学部付属病院(京都市左京区)内分泌・代謝内科・中尾一和教授
 ▽京都大学医学部付属病院(京都市左京区)循環器内科・北徹教授

January 21, 2006 11:03 AM

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