健康連載ブログ

2005年12月13日

中年男の養生学

【第6回】生活改善だけでは難しい

「生活習慣の改善で毛髪は増えるか」

 脱毛を食い止めるには、一般的に、脂っこい食事は避けた方がよいといわれている。その根拠は、血流の改善だ。壮年性脱毛症における発毛薬のミノキシジル(一般大衆薬「リアップ」の配合成分)は、もともと高血圧治療剤として米国で開発された。しかし、治験中の患者に毛髪や胸毛が生え、発毛剤として研究が進められた結果、血管拡張作用と毛根活性作用が判明している。

 「生活習慣を正し、血管の動脈硬化を食い止め、血流を良くすることは確かに男性型脱毛症予防としては、大切なことです。血流が良くなれば、毛根が活性化されることは正しい考え方でしょう。しかし、それだけでは脱毛を食い止めるのは、難しい」と、総合頭髪医療で月間約2500人の治療を行っている城西クリニック(東京都新宿区)の小林一広院長は言う。

 中には、生活習慣を改め、健康診断でオールAになり、男性型脱毛の進行が改善された人もいる。が、すべての人がそうなるわけではない。「生活習慣は、加齢による男性型脱毛症の進行を止める手助けにはなります。しかし、脱毛してしまった髪をよみがえらせることは、容易なことではありません」(小林院長)。

 正しい生活習慣は、進んでしまった脱毛を100%よみがえらせるパワーはないのだ。一方で、店頭にあふれる育毛用のシャンプーやトリートメントは、どう考えればよいのか。毛穴の皮脂を取り除き、育毛剤などを浸透しやすくするために、提唱されているが…。「清潔にすることは重要ですが、洗い過ぎれば頭皮や毛髪を痛めることにつながります」(小林院長)。

 1日2~3回一生懸命に髪を洗い、トリートメントをつけたものの、逆に髪がパサパサになり抜けやすくなってしまった人もいる。「素手で皿洗いを一日中していると、手の肌がアカギレて、パサパサになるでしょう。頭皮も同じです。洗い過ぎれば肌が乾燥し、毛髪も痛んで切れ毛や断裂に結び付くのです」(小林院長)。

 過ぎたるは及ばざるがごとし。男性型脱毛症に悩むときには、生活習慣改善、治療薬、ヘアケア用品など、自分自身に合った方法を見つけることがカギとなる。「信頼できる医療機関で、男性型脱毛症を改善するためにはご自身に何が本当に必要なのか、きちんと診断を受けることが大切です」(小林院長)。

【医療ジャーナリスト安達純子】

December 13, 2005 11:13 AM

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.nikkansports.com/mt/mt-tb.cgi/2943