2005年12月11日
中年男の養生学
【第4回】ミノキシジルと併用効果
「プロペシアとミノキシジルの併用での効果」
世界初ののむ発毛剤「プロペシア」(一般名フィナステリド)のわが国における治験では、男性型脱毛症の進行を止め、毛が生えるなど改善が見られたのは58%。つまり42%の人は、1年たっても毛髪量をよみがえらせることはできなかった。42%の人に何か手だてはないのか。
「今のところ、世の中に100%髪の毛が生える薬剤はありません。しかし、薄毛に悩む患者さんに対し、あらゆる手だてを尽くすのが医師の使命です。そのため、フィナステリドだけでなく総合的な治療を行っています」。こう話すのは、城西クリニック(東京都新宿区)の小林一広院長。皮膚科、形成外科、精神神経科を中心とした総合頭髪医療を行っている。全身状態の検査を始め、フィナステリドの有効性を調べる遺伝子検査や、ストレスや毛髪ミネラルの分析などにより、男性型脱毛症に対する薬物投与に、生活習慣病の改善やメンタルヘルスなども組み合わせているのが特徴。
月間約2500人の患者が治療を受けているが、フィナステリド以外に、一般大衆発毛薬「リアップ」の配合成分ミノキシジルも投与している。フィナステリドが男性型脱毛症を進行させる酵素を阻害する一方、ミノキシジルは、血管を拡張させ毛根を活性化させる働きがある。
「2つの異なる薬効の薬を使うことで、相乗効果が得られると考えています。遺伝子検査により、フィナステリドに対する感受性が低い方もいますので、併用することで改善効果は得やすい。さらに、ビタミンやミネラルも投与といった総合的な治療が、重要だと思います」(小林院長)。
患者の1人は、半年間の治療後になじみのレストランへ行ったところ、毛髪量が増えたために「店長から別人と間違えられた」という。もちろん、すべての人がこのように毛髪をよみがえらせることは難しい。
「どこまで毛髪量が増えれば満足かは、患者さんによって異なります。しかし、ミノキシジルも含めた多角的な医療により、10年前の治療に比べて進歩しているのは間違いありません。10年後には、さらに新薬の開発等により、進歩すると考えています」(小林院長)。
男性型脱毛用の薬の併用で相乗効果が見られている。フィナステリドで効果が出なくても、あきらめずに別の治療を受けることで、開ける道もあるのだ。
【医療ジャーナリスト安達純子】
December 11, 2005 09:56 AM
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