2005年12月10日
中年男の養生学
【第3回】重大な性機能副作用なし
「プロペシアの副作用インポテンツの対応策」
医師の処方によるのむ男性型脱毛症用薬「プロペシア」(一般名フィナステリド)は、ちまたで「インポテンツになる副作用がある」とうわさされている。薄毛も悩みだが、解消するためにインポテンツになるのも、男性にとっては新たな悩みの種になりかねない。
「プロペシア」の治験を統括した東京女子医科大学皮膚科学教室の川島眞教授に直撃すると、「治験において重大な副作用は見られませんでした」という。
治験においては、1日1回、フィナステリド1ミリグラム投与群と、プラセボ(偽薬)投与群とを比較検討している。「性機能に関連した副作用」としては、ファイナステリド1ミリグラム投与群では139例中4例(2・9%)、プラセボ投与群は138例中3例(2・2%)。「統計学的に副作用の有意差はありません。すなわち、フィナステリドを服用しても、性機能に関連した副作用は起こりやすいわけではありません」(川島教授)。
「プロペシア」は、重大な副作用もなく、ほかの薬とののみ合わせによる相互作用も、今のところは起こっていない。そのためか、万有製薬が12月にも「プロペシア」の発売を開始すれば、頭皮とは無縁の内科医でさえも、処方することが可能といわれている。どこの医療機関でも、受診をすれば処方してもらえるという手軽さは、勃起(ぼっき)障害用の薬でも起こっていることだが、本当に大丈夫なのだろうか。
「フィナステリドは、男性型脱毛症用の薬であり、すべての脱毛症に効くものではありません。脱毛症には、円形脱毛症や地肌の湿疹(しっしん)、膠原(こうげん)病などの全身疾患によるものなど、いくつかの種類があります。その診断は、専門の医師でないと難しい。男性で毛が抜けているからといって、すぐに診断できるものではないのです」(川島教授)。
地肌の湿疹で脱毛が進行してるのに、「プロペシア」をのんでも意味はない。男性型脱毛症の進行を止めるには、受診したときの的確な診断が重要になる。副作用が統計学的には「少ない」とされる薬でも、やはり、受診するときには、その医師が頭皮に関しての専門的な知識を持っているか否かのチェックが不可欠だ。また、「プロペシア」は、1日1回の投与が0・2ミリグラムから1ミリグラムを上限とされている。その処方のさじ加減も、やはり、専門の医師に委ねた方がよいといえる。
【医療ジャーナリスト安達純子】
December 10, 2005 11:15 AM
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