健康連載ブログ

2005年12月17日

中年男の養生学

【第10回】30代前後の男性から注目

「30歳前後の男性に注目のピンポイント植毛」

 育毛剤や男性型脱毛用薬でも改善されない薄毛は、結婚適齢期の男性の悩みのタネになることが…。カツラの使用も1つの方法だろう。近ごろでは引っ張ってもはがれない、あるいは洗髪もOKというカツラが登場し、注目の的だ。しかし、メンテナンスが必要などの理由から、やはり自分の髪をよみがえらせたいと思う人はいる。そんな希望者の選択肢として、医療機関に存在しているのが「植毛」。

 自分の毛髪で行う植毛に精通している東京女子医科大学付属女性・自然医療研究所美容医療科の若松信吾所長(教授)は言う。「植毛では、頭皮に傷あとが残ります。加齢とともに毛髪全体が薄くなれば、傷あとが目立つ可能性が高くなるのです。そういう説明をしても、植毛を望まれる30代前後の方は多い」。

 植毛方法は、大きく分けて3種類。1つは「頭皮伸縮法」だ。頭頂部の頭皮を切り取り、毛髪量の多い側頭部の頭皮を頭頂部に寄せて縫い縮める。欧米では行われているが、日本では一般的ではない。「東洋人の場合は、頭がい骨が大きく頭皮の緊張感が強いため、縫い縮めた部分が開きやすく不向きです。頭皮を伸ばす方法もありますが、はやりません」(若松所長)。

 2つ目は「皮弁法」。側頭部を細長く動脈に沿って一部の頭皮を除いて切り取り、ねじって頭頂部に縫い合わせる方法。側頭部の毛髪量の多い髪をそのまま頭頂部や前頭部に持ってくることができ、毛根への血流が維持されるため、毛髪が活力を失わずに済む。「とても良い方法ですが、傷あとが5~6センチ幅で大きく残るため、加齢とともに薄毛になれば目立つようになってしまいます」(若松所長)。

 「皮弁法」の傷あとよりも小さくて済み、昨今、希望者が増えているのが「1本植毛法」。側頭部の一部の頭皮を切り取り、髪の1本ずつを毛根ごと切り分けて、植毛していく。「1本ずつだけでなく、数本ずつ植毛する方法もあります。植毛では自然な生え際が一番大事。1本ずつの植毛は、それを実現するためにメリットが多いのですが、毛根を切り分けるには技術が必要です。どこの医療機関でもできるものではありません」(若松所長)。

 30代前後の人々に注目を集める「植毛」だが、メリット、デメリットを見極めることを心掛けたい。

 【医療ジャーナリスト安達純子】

December 17, 2005 09:44 AM

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