健康連載ブログ

2005年10月06日

アンチエイジング医学最前線

【第84回】今すぐできるCM体操

「肥満対策」

 肥満解消としてダイエットは重要な手段になる。ただ長続きさせるのは難しい部類に入る。5年後も減量した体重を維持していた人は1割にも満たないとの研究報告もある。

 ダイエットに関する著作も多い大野誠・日本体育大学大学院教授は「人それぞれに性格が違い、生活習慣も異なります。一律的なダイエット方法は長続きしません。自分に合ったオーダーメードの方法を見つけることが必要です」と言う。

 行動修正療法と呼ばれるものがある。肥満は5~10年がかりで徐々に進行するのが普通。食事と運動を基本とする毎日の生活習慣の中に必ず太った原因が潜んでいる。しかし、食事と運動はあまりにも基本的な生活習慣であるため意識せずに行動していることが多い。

 「あらためて食事の内容をメモする食事日記や生活活動日記をつけてみるのです。食事量はもとより過食のきっかけが分かることもあります。敵を知り己を知るのがダイエットを成功させるコツです」と大野教授。

 また、すぐに実践できる現実的な方法を取り入れることもダイエットには肝心。運動がいいと分かっていても習慣化するのは難しい。大野教授が勧めているのがCM体操。テレビのCM中に腹筋や腕立て伏せなど簡単な筋力トレーニングを行うのである。1時間番組なら10分程度の筋力トレーニングができる。

 「従来の考え方ではウオーキングに代表される有酸素運動は30分以上続けないと効果がないとされていましたが、最近の研究から10分ずつ3回でも効果に大差がないことが分かってきました。ですから、1日に合計で30~60分、1週間に合計150分以上の速歩が最近の運動指針です」と大野教授。

 肥満を解消するライフスタイルは生活習慣病を改善・予防するライフスタイルでもある。最後に大野教授は質のよい老後を送れる養生訓を挙げる。“一無、二少、三多”である。

 「一無とは喫煙を止めること、二少は小食と少酒、三多は多動・多休・多接です。活動的な毎日を送り、疲労をためないよう休息を心掛けましょう。多接とは多くの人、事、物に接し仕事以外の生きがいを発見することです」(大野教授)。

 肥満対策は人生の対策にもつながるらしい。

【ジャーナリスト 小野隆司】

 ◆行動修正のポイント 行動には連鎖がある。テレビを見ながらついスナック菓子を食べてしまうなら、テレビを見ない、スナック菓子をテレビの近くに置かない、あるいはスナック菓子を買わないなど行動の連鎖をどこかで断ち切れば修正されやすい。

October 6, 2005 10:11 AM

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