健康連載ブログ

2005年10月01日

アンチエイジング医学最前線

【第79回】四診で体質を把握

「東洋医学」

 体質に合わせた治療は東洋医学の大きな特徴である。アンチエイジング医学も科学的データをもとにオーダーメード(テーラーメード)治療を目指している。日本抗加齢学会と日本未病システム学会でそれぞれ評議員を務める劉影(リュウ・イン)未病医学研究センター所長は「中医学は患者さんの体質やライフスタイルを加味しながら治療を進めるのが基本になります」と言う。

 望診(舌、爪、人相、骨相などをみる)、聞診(声、呼吸、体臭、口臭などを診察)、問診(体の状態について質問)、切診(脈、腹、背中、耳、足などをチェックする)の“四診”から1人1人の体質に合った健康方法、食養生、心の養生、運動などトータルな生活指導を行っていく。「四診で証(しょう)と呼ばれる体質傾向を把握します。証は実証、虚証があり、中庸が最も健康度が高いものです」と劉所長は説明する。

 実証の人は一見、年齢より元気にみえる。中枢神経系も活発だが、そのため血圧が高く便秘傾向もある。中医学で実証が表れている典型的な病気として糖尿病が挙げられている。

 虚証は病気に弱い状態だが、体の異常に対するセンサーが鋭いため早期治療につながって重大な病気を防ぐ面もある。自律神経失調症になりやすいともされる。

 「中医学では実証の人も虚証の人も、まず中庸にもっていくことを治療の目的にしています。中庸は普通も意味しますが、今の社会で普通でいることは簡単ではありません」と劉所長。

 実証の人も年齢とともに虚証に変化していく人もいて、未病の段階から養生を始めることが健康長寿を実現させる手立てになる。

 東洋医学における養生はなによりもバランスを重視する。食養生では証に合った食事をすることも指導する。順天堂大医学部が日本人の証と食事の関連性をテーマにした研究を行ったことがある。1300人を対象に調査したところ、健康体グループではほぼ半数の人が自分の証に合った食事を実践していたのに対し、病気を持っているグループでは73%の人が不適合な食事をしていたとの結果になった。

 証に合った養生の具体例は次回で。

 ◆陰陽・五行説 東洋医学は中国古代思想に沿って発展した側面を持つ。食物も熱性・温性・涼性・寒性・平性があり、熱証型の人と寒証型の人に分けた場合、それぞれに相性のいい食物があるとしている。これが証に合った食事となる。

October 1, 2005 09:16 AM

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