2005年09月23日
アンチエイジング医学最前線
【第71回】血中アルブミン値落とさない
「寝たきり防止」
寝たきりの防止はアンチエイジング医学にとっても柱となっている医療目標である。QOL(生活の質)を著しく低下させ、元気で長生きするためには大敵である。寝たきりを招く要因の上位を占める骨折・骨粗しょう症の予防対策は欠かせない。
食事と運動が生体内代謝に及ぼす研究で知られる松尾達博・香川大学農学部助教授は「高タンパク質の摂取と筋肉を鍛えるレジスタンス運動が骨折・骨粗しょう症予防につながるはずです」と言う。
骨密度、筋肉量とも20代前半をピークに加齢とともに衰える。体内のたんぱく質合成能力が低下するためだが、摂取する栄養バランスと運動不足が助長している面も無視できない。骨粗しょう症は閉経後の女性や高年齢の男性に多い病気だが、若い人でも栄養や運動不足などの影響でなる人がいる。生活習慣病の1つと考えられている。
骨量の減少は骨の中のカルシウムの減少が要因になるがそれだけではない。「骨は硬たんぱく質の1種であるコラーゲンにカルシウムやリンなどがすき間なく詰まることでつくられます。たんぱく質不足も骨をもろくする原因になります」と松尾助教授は説明する。
その点で心配されているのは、若い女性に多い急激なダイエット。食事制限を主とする過激なダイエットはカルシウムとたんぱく質不足を招き、骨も細くなる。閉経によるホルモンバランスの変化もあり、骨粗しょう症は女性の方が早く発症する。「肥満調査で唯一、やせ気味と判定されている今の若い女性層が骨粗しょう症になる確率は高いといえます。高齢期になって転倒などによる骨折から寝たきりになる危険性も高いのではと懸念されます」と松尾助教授。
骨の形成には負荷も大きくかかわる。重量挙げの選手の骨密度は一般平均を上回っているが、水泳選手では筋肉量は多いが骨密度は一般平均並みだったという有名な研究報告もある。
肥満は転倒骨折の要因に挙げられているが、軽すぎるのも問題ということになる。寝たきり防止への運動の大切は次回に。
◆寝たきり要因(東京都衛生局調査) 女性<1>骨折・骨粗しょう症(16・5%)<2>老衰、眼疾患(7・1%)<4>脳卒中、心臓病(5・9%)。男性<1>脳卒中(25・8%)<2>老衰(9・7%)<3>神経痛、けが(6・5%)<5>骨折・骨粗しょう症、心臓病、眼疾患、パーキンソン病(3・2%)。
September 23, 2005 10:11 AM
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