2005年08月26日
アンチエイジング医学最前線
【第43回】急速進展ホルモン研究
「総合ホルモン補充療法」
ホルモン補充療法はそもそも日本では普及しているとは言い難い。厚生労働省の治療ガイドラインにあるエストロゲン補充療法にしても普及率は1・5%程度。スウェーデン(40%)、米国(30%)、韓国(20%)などの諸外国と比べてかなり低い。全体としてホルモン補充療法の経験の少なさが、日本における総合ホルモン補充療法の普及を妨げているともいえる。また、ホルモンの機能研究も最近になって分かってきたことが多いという点もある。
欧州アンチエイジング医学会専門医、米国アンチエイジング学会認定医でもある賀来玲玲(かく・りんりん)ひばりケ丘医院副院長は「総合ホルモン補充療法を実施する医療機関は、ホルモンに関する知識に精通する医師がいることが必要です」という。
賀来副院長は人種差も無視できないアンチエイジング医学の中、東洋人向けの統合抗老化プログラムを開発し、ホルモン補充療法でも実践している。
総合ホルモン補充療法で用いられるホルモンはメラトニン、DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)、エストロゲン、プロゲステロン、テストステロン、甲状腺ホルモン、コルチゾルなどが代表的。DHEAは副腎でつくられるすべてのホルモンの源となるもので、男性ホルモンも女性ホルモンもDHEAからつくられる。ホルモン生成にも関与しDHEAから50種類以上のホルモンがつくられている。「DHEAのアンチエイジング効果の長期的データはこれからですが、ホルモン研究は急速に進展しているので、期待がもてます」と賀来副院長は話す。
ひばりケ丘医院で総合ホルモン補充療法を受けている人の年齢層は、30代から80歳過ぎの高齢者と幅広い。同医院では1からのスタート。海外での治療経験などを受診者に話すうちに総合ホルモン補充療法を受ける人がいわば口コミで広がった。「成長ホルモン分泌の抑制要因には糖分摂取過多、運動不足、ストレス、睡眠不足などがあります。環境ホルモン問題なども加わり、加齢だけでなくホルモンバランスを崩す要素は今の日本にたくさんあります。総合ホルモン補充療法がより求められるはず」と賀来副院長は予測している。
◆環境ホルモン 体に影響を与える化学物質は分泌ホルモンだけではない。ダイオキシンなど有害化学物質もごく微量で生殖に関するホルモン作用を阻害し、ホルモンのような作用を示すことから環境ホルモン(内分泌かく乱物質)と呼ばれる。98年に67物質がリストアップされたが現在は見直し中。
August 26, 2005 10:22 AM
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