2005年08月24日
アンチエイジング医学最前線
【第41回】これからのホルモン補充療法
「総合ホルモン補充療法」
エイジング(加齢・老化)とともに<1>エネルギーレベルの低下<2>筋力および運動能力の低下<3>性衝動および性的能力の低下<4>精神的および視覚的鋭敏さの低下<5>脂肪のない筋肉量の減少<6>骨粗しょう症の発症<7>皮膚の柔軟性の喪失などの症状が表れる。
いずれもホルモン分泌量の低下やアンバランスと深い関係にある。ホルモン低下が老化の一因となっているといわれる根拠でもある。そうしたホルモン分泌の減少を補い、ホルモンバランスを改善する目的で行われているのが総合ホルモン補充療法と呼ばれるものだ。医学の長い歴史の中では、始まったばかりといえる存在である。
更年期障害や甲状腺機能障害など個々の病気治療に使われるホルモン補充療法は歴史もあるが、アンチエイジング医学の目標であるオプティマルヘルス(最高の健康状態)を目的に行われる総合ホルモン補充療法は最先端、最前線的位置にある療法だ。
そんな総合ホルモン補充療法を西東京市(東京都)で始めている賀来玲玲(かく・りんりん)ひばりケ丘医院副院長は「欧米では盛んになりつつある療法ですが、日本では経験を積む場もないのが現状です。普及、理解度もこれからです」と言う。
賀来副院長は都内で内科、産婦人科医として勤めた後、英国に留学しロンドン大大学院修了、王立内科学会認定医の資格を取得している。日本人初のヨーロッパ抗加齢医学会専門医でもあり、世界抗加齢協会の日本代表ともなっている。
ひばりケ丘医院で行っている総合ホルモン補充療法では、受診者100人(うち女性95人)を対象に臨床データをまとめている。
疲労、慢性頭痛、肩凝り、生理不順、月経困難症、更年期障害、肥満、不眠、肌荒れ、気分変調といった自覚症状が治療後3カ月目の再問診表では48%の受診者でほとんどみられなくなり、6カ月目では92%の受診者がQOL(生活の質)が高まったと認識しているとの結果になった。「総合ホルモン補充療法は検査で足りないと分かったホルモンを補えばいいという単純なものではありません。個人に応じたきめ細かな療法が求められます」と説明する。
詳しくは次回で。
◆ホルモン 主に体内恒常性を維持するために分泌される微量化学物質。ギリシャ語のホルマオー(刺激するもの、呼び覚ますもの)にちなんで名づけられた。大脳が分泌をコントロールしている。70種類以上あるとされている。それぞれのホルモンに標的細胞・器官があり、代謝調節も行う。
August 24, 2005 10:09 AM
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