2005年08月22日
アンチエイジング医学最前線
【第39回】ニコチン禁断症状 2~3日ピーク
「喫煙習慣」
喫煙習慣には「分かっちゃいるけど止められない」側面がある。ニコチンの依存性の問題だ。最近は禁煙治療の専門外来を設ける医療機関も増えている。
阿部真弓・東京農工大助教授は禁煙外来をいち早く東京女子医大付属病院に立ち上げたことで知られるが、「ニコチンの禁断症状は2~3日がピーク。意外と早く抜け出せます」と言う。禁煙外来は基本的には保険適用がない自由診療となるが、たばこの購入費(月1万円前後)とほほ同じ料金なところが多い。
禁断症状を緩和する方法として、ニコチン置換療法が行われるのが普通になっている。「たばこを止める代わりに皮膚に張るニコチンパッチなどを使って徐々にニコチン依存を解消していくやり方です」と阿部助教授は説明する。
ニコチン置換療法は禁断症状を200分の1程度に抑えるといわれている。早い人では2週間ほどでニコチン置換療法が必要なくなる。個人差は当然あるが、禁煙治療は8週間ほどで終了する。最近の報告では禁煙外来の治療成績はおおむね良好で、禁煙外来終了時の成功率が6割以上のところもある。ただ最終的にはたばこを止めたい本人の意思が成功のカギになるのはいうまでもない。
「禁煙治療をしている間はたばこを止められても、その後が問題。追跡調査するとやがて吸い出す人が少なくないのが現状でしょう」と阿部助教授は推測している。
ニコチンは「毒物及び劇物取締法」の対象ともなる毒物だが、中枢神経系の興奮と抑制が生じる精神作用物質でもある。喫煙で頭がスッキリしたり、精神が落ち着く作用もある。愛煙家にとって何よりの効用かもしれない。
「たばこを止めたい理由をはっきりさせるのが禁煙のコツです。心理面に配慮したアドバイスも禁煙治療には欠かせません」と阿部助教授。
たばこは健康に悪い。周囲にも迷惑をかける。止める理由はたくさんあるのに現実には止められない。認識の問題もあるが、喫煙習慣の対処には、個人レベルにとどまらない社会的取り組みも重要だ。
その点は次回で。
August 22, 2005 10:04 AM
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