健康連載ブログ

2005年08月10日

アンチエイジング医学最前線

【第28回】40、50代こそ運動必要

「運動のアンチエイジング」

 健康のための運動にとって何がネックになるといえば、分かってはいるけど続かない点だ。1回の持続が最低10分あれば有効なカロリー消費になり、肥満防止につながる。筋肉は基礎代謝量の6割を占め、内臓脂肪蓄積を防ぐ大きな味方にもなる。

 運動の健康効果についての研究が専門の高波嘉一・東京医科大講師は「脂肪摂取が多くなった食生活の変化が指摘されますが、活動量の少なさが生活習慣病を増やしていることは確実です」と言い切る。

 国民栄養調査をみても50年代から1日のエネルギー摂取量はそれほど変化がない。肥満は摂取エネルギーが消費エネルギーを上回ることから始まる。摂取エネルギーが変わらないのに太る原因は、身体活動による消費エネルギーが少なくなったからだ。

 「運動プログラムの講習会を開くと集まってくれるのは仕事をリタイアした人がほとんど。アンチエイジングのためにも運動が必要な40代、50代の人はめったに見かけません」と高波講師。

 病気リスクの脅しも実際に自分や知人が病気にならない限り、波及効果は少ない。高波講師は社会的、全体的な取り組みも必要という。個人個人の自覚に任せても手遅れになりそうな状況でもある。

 「運動をすることのメリットを具体的に示す制度を考えてもいいのではないでしょうか。健康保険料が安くなるといったものです。生活習慣病が減れば医療費の大きな削減につながります」と提案する。

 市立病院などは地域の中核医療機関として位置づけられているが、運動療法が手軽にできる施設の充実も考えるべきだろう。高齢者のサロンになっていると以前から指摘する声があるが、「もっとサロン化してフィットネスクラブ並みの施設を作ったらどうでしょう。高齢者の健康対策として社会参加が重要ですが、病院にこうした施設を作れば外出する気もおきます。一石二鳥の効果が期待できます」(高波講師)。

 アンチエイジング医学が大胆な医療改革を起こすかもしれない。

 ◆運動と食事 消費エネルギーと摂取エネルギーのバランスが健康を維持するカギ。消費(運動)に見合った摂取(食事)、摂取に見合った消費を考えないとアンチエイジングはおぼつかない。まずは自分の消費エネルギーと摂取エネルギーの把握からスタート。

August 10, 2005 10:12 AM

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