2005年08月09日
アンチエイジング医学最前線
【第27回】日常の活動量増やす
「運動のアンチエイジング」
運動は健康のために欠かせない。ではどんな運動をどの程度、行えばいいのだろうか。WHO(世界保健機関)から健康増進スポーツ医学研究協力センターに指定されている東京医科大衛生学公衆衛生学教室の高波嘉一講師は「本当に効果のあるものにするには、個々に即した運動処方が必要になってくるでしょう」と言う。
運動処方はメディカルチェックを行い、運動の種類、強度、持続時間、頻度、進め方を決める。運動の効果を最大限にし、リスクを最小限に抑える目的がある。健康増進のためか病気の改善目的かで、当然、その内容は変わってくる。
実際のところ専門家によって運動処方を実行する機会は少ないだろう。ある程度の目安としては米国スポーツ医学会(ACSM)の指針が世界的に知られる。日本における指針も準じている。ACSMでは何回か指針を改訂し以前は体力増強が中心だったが、現在は生活習慣病の治療や予防のための運動量を意識した内容になっている。
「中等度の運動を10分以上1日合計で30分以上することが疾患リスクの減少につながるとしています。運動の種類も以前は有酸素運動を強調していましたが、今は仕事と仕事以外の身体活動や運動も含めています。要は日常の活動量を増やすことが健康につながると考えているわけです」と高波講師は解説する。
病気予防につながる運動量は体力増進を図るものと比べて少なくとも効果がある、ということになる。といってもちょっと運動すれば効果が上がると証明されたわけではない。高波講師は「病気治療のための運動は始めただけで効果が出るケースも多いのですが、予防のための運動は効果測定が難しく、微妙な違いがありそうです」と言う。高波講師の研究では週2回と3回の運動では健康効果に差が出ている。「週2回でも3回と変わらない運動の仕方も考えていますが証明には至っていません」。
階段を上る習慣をつけるなど、まず日常生活の活動量を上げることが運動の第1歩。運動は続けないと効果がないのも大前提となる。
◆運動と活性酸素 運動によって体内の活性酸素量は増えるが、「それに応じて体内の抗酸化酵素も多くなるなど抗酸化能力が高まることも分かってきました」(高波講師)。運動による抗酸化能力の高まりも運動効果の指標として重要になっている。
August 9, 2005 11:48 AM
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